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国立新美術館(乃木坂)で開催中。大原美術館のコレクション展「はじまり、美の饗宴展」を拝見したハナシ [絵画]

前々回の記事で書いた「ラファエル前派展」につづき、都内の美術展をとりあげます。六本木にある国立新美術館で開催中(2016年1月20日~4月4日)の、

はじまり、美の饗宴展 すばらしき大原美術館コレクション」であります。

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のっけから余談ですが、国立新美術館に行くたび、ワタクシ地下鉄駅を間違えます。ついつい、日比谷線「六本木駅」で下車しちゃう。おかげで冷たい雨に濡れてしまった・・・。なんのことはない千代田線「乃木坂(のぎざか)駅」で下車すれば、地下鉄の出口が美術館に直結しており、圧倒的に楽なんですね。ううっ、次回は間違えずに乃木坂から行くぞ。

さて、この美術展。

大原美術館(岡山県倉敷市、1930年創設)所有の、世界にほこる絵画・彫刻・陶芸のコレクション。その一級品の数々を六本木・・・じゃなく乃木坂でドドーンと披露する豪気企画です。明治時代の大実業家は、いまとはスケールが一桁も二桁も違っているようで、惜しげもなく大金をつぎこみ名作をバンバン買い集めたわけです。豪快と執念の成果が、大原美術館であり今回の展覧会なんですね。

「え?これって日本の美術館にあるの?」と驚く名画も会場に並びます。好き嫌いは別として必見でございましょう。

展示作品を世間の基準で眺めれば、見どころは、エル・グレコ、セザンヌ、ドガ、ルノワール、ロートレック、ゴーギャン、モディリアーニ、ピカソ、キリコ・・・そして、やっぱり登場するモネ「睡蓮」あたりかな。しかし、それらへの私の興味は限りなく低いのであります。

ワタクシにとっては以下4点だけで大満足。来た甲斐があるってもんです。

筆頭作品はギュスターヴ・モローの「雅歌」(1893年)。レース状の衣装をまとう女性から漂う幻想性、エロスが尋常ではありません。作品は小さく(幅20センチ、高さ40センチくらい)、水彩画ゆえか、絵の前に集まる人もまばらで、おかげで独占的にじっくり拝見できました。

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じっと観てると、頭がくらくらします。モロー作品はすべて好きですが、女性を描いたものは特に良い。夢の中のようなボンヤリ風情でありながら、確実なエクスタシーがあります。不思議な光で、画面が輝いて見えますね。ワタクシの気分は、もはやユイスマンス「さかしま」の主人公。残念ながら、ユイスマンスさんの審美眼も文章力も持ち合わせないワタクシには「雅歌」の美しさを伝えるコトバがありません。しかし、そんなこたあ、どうでもいい!モローの絵画が、この世界に「ある」というだけで、ワタクシは生きてて良かった!と思えるんですから、ハイ。

次はピサロさんの作品。「りんご採り」(1886年)です。印象派作品にほとんど食いつけないワタクシですけど、シスレーさんとピサロさんは例外つうか別格扱いで、愛している、のであります。本作のなんという見事なバランス。そして陽光の優しさ、でありましょうか。こちらまで体がポカポカしてきそうです。

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日本の作品にいきませう。関根正二(せきね しょうじ)さん作「信仰の悲しみ」(1918年)です。画集ではなく、絶対にホンモノを観る必要があります。なぜなら、重くくすんだ色合いと、独特の筆致は、印刷や写真では伝ええないものだから。いやあ、本物にはインパクトがありました。スゴイ!(語彙、貧困で失礼)。

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ワタクシのツボにはまる最後の作品。それは、夭逝の画家、松本竣介さんの「都会」(1940年)です。松本さんといえば、すっくと立った自画像が有名でして、私も、あの絵を観て以来の大ファン。ただし展示作「都会」は、その自画像とは異なり、全体に青が基調で、線描が鋭く、立体派テイストの表現も加わります。雰囲気はシャガールっぽいですが、切ない感情が良い意味で日本人、を感じさせます。いいなあ~。じーんと、してしまいます。

以上、個人的な食いつき作品は、たった4点ですが、

近代~現代の西洋・日本絵画、彫刻、陶芸と幅広く、一級品を1日で堪能できる超オトク展覧会なのは間違いありません。未見の方には、是非、お奨めしたい展覧会でありました。おおいに満足しました!

ではでは。


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