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NHK交響楽団と、チック・コリア、小曽根真によるモーツァルト「2台ピアノのための協奏曲」 [クラシック音楽]

1ヶ月ちかく前に拝見したコンサートですが、感激があせておりませんので、今更ながらブログに取りあげようと思った次第です。

2016年5月14日(土)、渋谷のNHKホール。NHK交響楽団の公演であります。ジャズピアニストのチック・コリアさんと小曽根真(おぞね まこと)さんが、オーケストラをバックに演奏したのは、ジャズではなく、バリバリの(?)クラシック作品、モーツァルト「2台ピアノのための協奏曲 K.365(ピアノ協奏曲10番)」でした。

チックコリア小曽根N01.jpg

この1週間前、5月7日(土)にワタクシ、チックさん&小曽根さんのデュオ・ライブ(ジャズ)を横須賀で拝見し、興奮さめやらぬままクラシックも聴いちゃうぜ、と欲張ったのであります。都内でシゴトがありましたが、ギリギリ開演に間に合いました。会場が渋谷で良かった、ほーっ。

ところで、堅物なクラシック・ファンのなかには「ジャズのピアニストが、モーツァルトの協奏曲だと?ケッ!」と色眼鏡で見る方がいるかもしれません。そんなバカ(失礼)には、そりゃアナタ、偏見(と無知)が過ぎるでしょう、と申し上げたい。

チック・コリアさんやキース・ジャレットさんといった一流ピアニストは、ジャンルの隔てなく活躍するスーパープレーヤーです。名指揮者アンドレ・プレヴィンさんだって、ジャズマンとして活躍していた方。ましてや、チック・コリアさんは故ニコラウス・アーノンクールさん指揮のもと、まさに今回の演目、モーツァルト「2台ピアノのための協奏曲」の録音さえ残しております(共演ピアニストはフリードリヒ・グルダさん。オケはアムステルダム・コンセルトヘボウ)。

チックコリア小曽根N02.jpg

別に、こんなことでムキになる必要はないけど、自称クラシック音楽ファンの人って、「偏見」「権威主義」「独善」にまみれてることが多いからナ・・・あ、これは私の「偏見」ですか。まっ、どーでもいいか。

さて、5月14日のNHKホールでの実演です。

モーツァルトさんには申し訳ないっすけど、「2台ピアノのための協奏曲」が彼の天才を示す名曲とは思えないワタクシです。しかし才能あふれる奏者(ピアニスト)の手にかかれば十分に感動作になりうることを、今回のコンサートで痛感しました。いつも思うのは、素晴らしい演奏とは、突き詰めれば、「この曲って、こんなに良かったんだ」と素直に思わせる、それに尽きます。

14日のステージがまさにそれで、チックさんと小曽根さんの自然体プレイだからこそ曲の良さが引き立ちますし、うがった見方をすれば、ジャズを極めたゆえのインプットが随所に光り、クラシックのピアニストには出せないニュアンスまでが表現されていた、と感じます。

言わずもがな、ですが、第一楽章と第三楽章のカデンツア(ソリストが自由な演奏をして良い箇所)は、たぶん事前打合せも無しの本当のアドリブ(即興)と思われます。丁々発止に、2台のピアノの絶妙な「かけあい」を展開して、観客は大盛り上がりでございます。

クラシックの演奏家のほとんどが、冒険を避けて、協奏曲で既存のカデンツアを「流用」している現実を考えれば、今回のソリスト2名のチャレンジ精神と創造力はおおいに評価すべきでしょう。チックさんと小曽根さんのスーパーコンビですから、今回のパフォーマンスなど、当人たちにとってみれば当たり前のレベルかもしれませんけど・・・。

楽しかった。痛快だった。クラシック音楽では、めったにお目にかかれない「独創的」かつ「スリリング」なステージでした。こうゆう企画は、今後もじゃんじゃん推進してほしいものです。

ちなみに当コンサート。後半プログラムはエルガー作曲「エニグマ・ヴァリエーション」=「<謎>変奏曲」でした。これがまた名演でしたねえ!ワタクシが、エルガー作品のなかで最も愛する曲であります(と言うと、そんなバカな、と言われそうだが)。イギリスの生んだ偉大なる管弦楽作品であり、全編を彩る主題の美しさ、といったら!美の極致ですなあ~。第9変奏「ニムロッド」が感動ハイライトではありますが、ワタクシ、その遥か前の段階で、すでに涙、涙、でございました。はいっ。

・・・と、話がとめどなく長くなりそうなので、今日はこれでお終いっ。


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コメント 2

松崎光成@大阪&高松

☆今,TVにて。……一番、楽しんでいたのは尾高さん!!間違いナシ。
☆2人は、やや、気を遣いながら楽しんでいましたね。カデンツァはもちろん、他の部分も小曽根アレンジがあったようです。……尾高さんと相談した上ですね。
☆2人のアドリブ部分も、基本スケッチは楽譜化していましたねぇ。もちろん、2小節ずつのアドリブ交換の中身は、当日の即興でしょうが。
☆さぁて、N響メンバーで楽しんでいたのは、1~2割かな??本気で拍手していたN響団員は、そのぐらいだったように、画面では見えました。
☆何はともあれ、名演でした。
by 松崎光成@大阪&高松 (2016-07-03 22:04) 

門前トラビス

To 松崎光成様、コメントありがとうございます。
ご指摘ごもっとも!そうです、一番楽しんでいたのは指揮者の尾高さんですね。
コンサート冒頭の武満徹さんの曲も、素晴らしかったです。エルガーもしかりで、尾高さんの思い入れが強く感じられました。
by 門前トラビス (2016-07-10 07:26) 

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