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バーミンガム市交響楽団の来日コンサート。ソリスト、指揮者とも恐るべし!の感動の日。 [クラシック音楽]

2016年6月28日(火)、サントリーホール(赤坂)でバーミンガム市交響楽団の来日コンサートを拝見いたしました。

指揮するのは日本が世界に誇る次世代ホープ山田和樹さん。ピアノ協奏曲のソリストはワタクシが敬愛する河村尚子(かわむらひさこ)さんであります。

バーミンガム市01.jpg

いやあ、今年も6か月が経過したところで、ついに出ました!ほぼ確実にワタクシにとって、2016年のベスト・オブ・ベストのコンサートでございます(ちなみに、ソロリサイタルの年間ベストは、1月に聴いたクリスチャン・ツィメルマンさんのシューベルトで決まり、でしょうな)。

この日のプログラムは、ベートーヴェン「エグモント序曲」、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲3番」、休憩をはさんでベートーヴェン「交響曲第7番」と、うは、ベタやあ、と思うもののいやいや良い曲は良いのである。

バーミンガム市02.jpg

以下ハナシを天才ピアニスト、河村尚子さんのラフマニノフに絞って書きます。

スゴかった。

これはスゴイ。

当ブログで再三にわたり絶賛してきた河村尚子さん。久しぶりに実演を拝聴、ワタクシの予想曲線を軽々と越えるすさまじい進化を遂げておられました。

以前の河村さんは、今から思えば、あまりにテクニックが卓越しており、結果、「技」が前面に出てる感がありました。しかし今回のラフマニノフは、技だけでなく、しっとりと「情」がこめられて仰天でございます。

「弾くだけで、せいいっぱい」と言わしめる難曲ゆえか、多くのピアニストは楽曲の機微なんぞぶっとばし、オーケストラの音に負けないぞ、と言わんばかりのパワー全開演奏をご披露します。それはそれで溜飲が下がって爽快ですが、毎回じゃなあ・・・と思っちゃう昨今のワタクシ。

そんなワタクシのパーソナル要望に応えるかのように、河村尚子さんは剛(ごう)と柔(じゅう)を使い分ける進化系の超絶技巧を見せつけてくれたのです。無茶苦茶な喩えかもしれないが、野球でいえば、4番バッターでホームランキングでありながら、絶妙な内野安打やバントを決め打率は10割、塁に出れば確実に盗塁、そんな突き抜けた超オールランドプレイヤーといったところでしょうか。

演奏について語るのは今回はやめておきましょう。何をいってもあの日の感動を伝えることが出来ないから、書く意味ないもんな。ワタクシ批評家でもないし。

で、「演奏以外で」すごいなあ、と感動した2点について覚え書きします。

まずはソリストの河村尚子さん。ラフマニノフの協奏曲3番のフィナーレ。オケとピアノが火の玉状態で盛り上がり終曲するのですが、最後の音符を、腰を浮かせて叩きつけるように打鍵した河村さん、そのまま、はじかれるように立ち上がり、指揮者の山田和樹さんへ抱きついたんですね。まさに「感極まった」という所作であり感動的でした。感動とともに、ちょっとドキッとしました。だって、日本人どうしって、「抱擁」をフツウには行わないでしょう。

かなりの数の協奏曲ステージを拝見しているワタクシですが、ここまでストレートな演奏者のアクションは初めて見ましたね。涙が出そうになりましたよ。

さて次の感動ポイント、これこそ音楽とは関係ないすけどね。ベートーヴェンの交響曲7番の演奏が終わり、万雷の拍手のなか指揮者の山田和樹さんが、オケのメンバーをパートごとに立たせ観客へ拍手を促すシーンです。これはお約束ともいえます。

おお、と思ったシーンは、ティンパニ奏者への拍手のさなかで、山田和樹さんが観客に向って「拍手を止めて」という所作をしたわけです。驚きました。山田さんは、おおげさな身振りではなく、胸のあたりでほんのちょっと手を動かしただけでした。にもかかわず、サントリーホールに詰めかけた満員の観客の拍手が、事前に打合せでもしていたかのように寸分ズレもなくピタッ!と鳴りやんだんです。この連帯感。音楽でいうゲネラルパウゼ=全休止、というやつですね。

見事としか言いようがありません。これぞ、人をまとめる力量、才能ですね。感動しました。

ちなみに、山田さんが観客の拍手を止めた理由は、「ティンパニ奏者は、今日が誕生日です」と伝えるためでした。

まだ30代後半というお若い山田和樹さん。すでに海外オケの音楽監督ポストにも就いてる秀才で、その指揮っぷりをみても、10年20年後には間違いなく小澤征爾さん級のマエストロになっていることでしょう。そう、河村尚子さんが抱きついたくらいだしなあ(嗚呼、羨ましい・・・)。

とりとめなくなったところで、今日の記事はお終いっ。チャオー。


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コメント 2

サンフランシスコ人

来年、山田 和樹がユタ交響楽団に再度登場....

Nielsen: Helios Overture
Grieg: Piano Concerto
Sibelius: Symphony No 2

http://my.usuo.org/single/EventDetail.aspx?p=18127
by サンフランシスコ人 (2017-03-01 02:52) 

門前トラビス

To サンフランシスコ人様、コメントありがとうございます。シベリウスの2番、いいですなあーー。
by 門前トラビス (2017-03-08 04:24) 

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