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疲れたときに、心にしみいるフンメルさんの楽曲であります。 [クラシック音楽]

9月最初の土曜日に半日休んだ以外は、1か月間ぶっつづけのシゴト三昧でした。ぷはあ。

「忙しぶるヤツに限って、仕事ができない」というサラリーマン金言の伝だと、ワタクシの能力不足なんでしょう。わははは。言い訳としては、トラブル対応、急な見積り、突発出張、学会発表、教育講師その他が短期間に重なり、バタバタ状態に陥ったんですな・・・どーでも良い話ですいません。

混沌状態から脱却し、久しぶりの休日(2日前)。自宅のオーディオ部屋でゆっくり音楽を聴くぞお、と、CD棚から取り出したのは定番のハードロック/へヴィメタルではございません。

クラシック音楽です。18~19世紀にかけて活躍した作曲家フンメルさんの作品をまとめて聴く極私企画。美メロディがジーンとしみいる至福の時間が待っております。

・・・と書くと、クラシック好きの方でさえ「フンメルって誰?ドイツの戦車か?」と、いぶかしく思うことでしょう。

ヨハン・ネポムク・フンメル(1778年~1837年、Johann Nepomuk Hummel)はハンガリー(現スロヴァキア)に生まれ、その後、ウィーンで活躍した作曲家・ピアニストであります。ハイドンにオルガンを学び、モーツアルトの薫陶も受け、シューベルトやショパンとも交流があった方。当時の評価は、時代を代表する音楽家であります。

残念ながら、20世紀以降、前後にそびえるハイドン、モーツアルト、ベートーヴェンといった巨星の陰に埋もれた「忘れられた作曲家」になります。作品がコンサートにかかることも皆無で、録音もほとんど無かったはず。

しかし!

誰が何と言おうと良いものは良い!と気骨のレーベル英国CHANDOSが、1980年代後半からピアノ協奏曲を皮切りにフンメルさん楽曲を次々にリリースしたのです。おお、拍手!拍手!

ワタクシが、はじめて彼の楽曲を聴いたのはピアノ協奏曲3番(作品89)と同2番(作品85)のカップリングCDでした。イケテないジャケットとは裏腹に、生き生きとした音楽(と演奏)が展開していたのです。

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フンメルさんは、師匠ハイドンや22歳年上のモーツアルトの作曲技法を引き継ぎ、そこに「おおらかさ」「喜び」をフレーバーしました。ロマン派に通じるドラマチック技巧を盛り込みながら、決して小難しくなくキャッチーで聴きやすいのが特徴といえましょう。

ピアノ協奏曲に限っていえば、音色とフレーズはショパンです。もし、フンメルさんのピアノ協奏曲第3番を、ショパンの作品と偽って紹介しても、聞き手は納得することでしょう。もちろん、時系列的にはフンメルさんが「先」ですから、影響を受けたのはショパンのほうなんですよね。

臆面のない大仰な味付け、中間楽章の甘く切ないメロディ、基本アッケラカンとした曲調に対し、安っぽいという低評価を下すリスナーもいるでしょう。しかし、私に言わせれば、そんな聞き手は、自分の耳や頭で何も判断できない「世間に迎合する受け売りバカ」ですよ。えらい評論家が、フンメルはスゴイ、と言ったとたん、平気で宗旨替えする節操のない輩です(←クラシック音楽のリスナーって、なんでこーゆーバカが多いのでしょうね?)。

ワタクシは神童と誉れ高いモーツアルトよりも、よっぽどフンメル作品に親近感を持つし、実際、深く愛しています。

なんたって、(ワタクシにとっては)「はずれ」がない。室内楽も協奏曲も声楽曲も、ツボにばっちりはまります。こんな作曲家はシューベルトとメンデルゾーンを除けば誰もいません。

ここからは、お気に入りのフンメル作品のCDをいくつかご紹介します。来週のオリコン1位は、フンメルで決まりだあ!(絶対にありえんけど・・・)

まずは室内楽曲の代表作、ピアノ七重奏曲第1番(作品74)と、第2番「軍隊」(作品114)のカップリングです。複数の保有ディスクのうち、ナッシュ・アンサンブルの安定した演奏(1995年録音、英CRD)を掲げておきましょう。自由闊達で表情が豊か、フンメルさんらしさを最も堪能できる曲といえましょう。面白いのはピアノ以外の6つの楽器。第1番はフルート、オーボエ、ホルン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス・・・なんとクラシック音楽に必須のヴァイオリンがないのです!

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次のディスクは、マニアックですけど、ぜひとも聴いてほしい。

マンドリン協奏曲(作品S28)とトランペット協奏曲(作品S49)のカップリング。前述のピアノ協奏曲と同レーベル(英国Chandos)からのリリースと思えぬ洗練されたアートワークです。

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これが実に良い。作曲時のフンメルさんの年齢はマンドリン協奏曲が22歳、トランペット協奏曲が26歳。若き時代の作品らしく、少々ぎこちなく、先人の技法をなぞった感がありますが、そのウイウイしさに好感が持てます。トランペット協奏曲といえば、まっさきに師匠ハイドンの名作が思い浮かび、私も好きですが、ワタクシは、ハイドンよりフンメルさんを推しますね。

フンメルさんのトランペット協奏曲の、なんとチャーミングなこと!この可愛らしさはハイドン御大に求めるべくもありません。小粋なトランペットの節回しが次第次第に盛り上がって、決めフレーズは天に響けよ、と言わんばかりに朗々と響き渡る、その爽快さに、バンザーイ!であります。

次は、伝統的な形式「弦楽四重奏」3曲のカップリングCDです(作品30の、1、2、3)。マイナー(短調)で暗めに曲が始まってもご心配には及びません。明るさが身上のフンメルさん、曇り空の隙間から太陽の光が差し込むように、ぱあっと長調の主題があらわれ、そこから気持ちよく曲が展開するのであります。

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こうゆう、美しくてネアカな楽曲を聴いちゃうと、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲なんて、重くて聴く気にならないなあ・・・って、偉大な楽聖に失礼を言っちゃあいけません。

きりがないので過剰な「フンメル賛美」は控え、最後にフンメル入門にぴったりのCDをご紹介しましょう。フンメルさんは、モーツアルトのピアノ協奏曲や交響曲を「室内楽」に編曲しています。彼の名は作曲家としてよりも、むしろモーツアルトを編曲した人として有名かもしれません。モーツアルトの内弟子だけあって、機微を知り尽くしたセンスの良い仕上がりです。「レクイレム」の補筆完成もフンメルさんがやれば良かったのでは?

CDはスエーデンのBISレーベルから数枚が発売されています。同シリーズで素晴らしいピアノプレーを披露するのは、日本人ピアニスト白神典子(しらが ふみこ)さん。編曲バージョンをキワモノとせず、「作品」としてしっかり表現する姿勢が、すがすがしいです。

ここでは、モーツアルトのピアノ協奏曲18番と、超有名な交響曲40番(!)を室内楽アレンジした1枚を推しておきましょう。余談ですが白神典子さんの弾く「ショパン ピアノ協奏曲 室内楽バージョン」のCD(BIS)はワタクシの愛聴盤でして、白神さんによる同曲ステージ(実演)も拝見して、深~く感動したのであります。

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以上、無駄に長くなった今日のブログ記事。読んでくださった方、ありがとうございます。ワタクシのフンメル愛が強いってことで、だらだら文章は、ご了承くださいまし。

さて、フンメル作品のCDコレクションは充実してきたので、あとはステージで実演を聴くのが目標です。とはいえ演奏会で曲が取り上げられなければ、聴くのもかなわないわけで・・・プロオーケストラ、プロ奏者の皆さま、ハンで押したようにモーツァルトやベートーヴェンの曲を繰り返していないで、フンメルさんの楽曲にも目を向け、ぜひプログラムの候補としてご検討くださいませ。

まずは、感涙と歓声必至のピアノ協奏曲で、観客の度肝を抜いてやりましょうや!

ではでは。


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