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ブルックナー 交響曲4番は「森の木漏れ陽」?あるいは学会講演論文の投稿締切りの件。 [クラシック音楽]

気づくと近くに忍び寄るものといえば、なんたって「学会の論文投稿の締切り日」です。当ブログで毎年、愚痴っているネタですな。今回の悩みネタは、来年(2017年)3月に富山大学で開催される某学会の一般講演。論文(原稿)の提出日限が着実に迫っています。以下は事務局HPから抜粋。

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原稿提出期限(日限)が、2017年1月5日(木)19:00、ですよ。1月5日なんて正月明けで、まだお休み気分じゃん。

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・・・などと愚痴ってはいけない。もっと早くから作業に着手し、原稿を完成させておけば、どーってことない。しかしね、私は大学の研究者ではなく、メーカのエンジニアです。学会原稿なんぞより、食うための目先のシゴトを、どうしたって優先しますよねえ、とさえずってたら日限が近づいて、わあわあ・・・あれ?オレは誰に何を弁解しているのだろう。

これも半年に1度やってくる恒例行事。切羽詰まったといいつつ慣れたもんです。解析作業は昨日(12月17日)までに終わってますから、あとは文章を書くだけ。でもここから、どーも気が乗らないのです。忘年会続きで体調が悪くなったか。ああ面倒くさい。

というわけで、唐突に本題です。

重要事(論文作成)から目をそらしたい逃避行動の典型で、本日は朝から自宅オーディオ部屋で、クラシック音楽三昧していました。今は、ラモーの管弦楽曲が室内に流れています。原稿は出来なくても、音楽をきくと達成感がある・・・って、だめじゃん、それじゃ。

さて最初に聴いたCDです。20年前(!)に購入したオイゲン・ヨッフムさん指揮シュターツュカペレ・ドレスデンによる「ブルックナー交響曲全集」であります。たぶん、アナログ録音でしょう。ジャケットからして渋い。

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ブルックナー(1824~1896)の交響曲といえば、8番、9番あたりの大曲が昨今の流行りのようですが、ワタクシが最初に聴くのは「4番」です。昔は人気があって「ロマンティック」なる副題がついてたっけ。

なぜ、4番からか、といえば先日読んだ、池内紀(いけうち おさむ)先生の著作「ウィーン・都市の万華鏡」(音楽の友社)がツボにはまったからですね。ブルックナーに関する記述は、ざっとこんな感じです(要約)。

1880年代後半、60代となったアントン・ブルックナーはウィーン大学で対位法の教鞭をとっていた。3人の聴講生のひとりが、あるときブルックナーの前で、ブルックナー作曲の交響曲4番のモチーフについての論文を持参し朗読した。それに対し作曲者(ブルックナー)は感謝の言葉とともに、正直にも(!)「そのような壮大な意図をもって作曲したのではない」ことを告白したうえで、むしろ自分は以下のようなことを思いながら作曲したと語った。

「天気のよい日曜日。ウィーン郊外の森。多くの人が草地に座り弁当を広げる。頭上からキラキラした木漏れ陽が落ちてくる。。。」

このくだりを読んで私はプチ衝撃を受けましたね。ブルックナー好きの方はどうでしょう?「森の木漏れ陽」を思いながら、大伽藍を彷彿とさせる大仰な巨大音楽を書いたというのか?その日は森に隕石が落ちたか、UFOでも不時着したのではないか?そうでもなきゃあ、あんな劇的、かつ、もったいぶった音楽は書けないでしょ?とツッコミ気分が満載ですね。

もし本当に、ブルックナーが「木漏れ陽」を思い浮かべてあの曲を書いたとしたら、昨今の精神論優先の、頭でっかちなブルックナー解釈はどうなる。ワタクシ、頭のなかでブルックナーの交響曲4番を何度か反芻したのですが、刷り込みが強いせいか宗教色に彩られた荘厳なイメージしかできない。

そこで本日です。ヨッフムさん指揮の交響曲全集を引っ張り出し(あえてベーム指揮ウィーンフィルを避け)、第4番を選んでソナスファベール製のスピーカーから出てくる音楽にじっと耳を傾けた・・・おやや?言われてみりゃあ、なんだか「木漏れ陽」っぽいです。曲冒頭のワサワサ箇所は「原始霧」だの宇宙の始まりだの、と評価されるけど、もっと卑近に、深い森の暗い小道を歩いている感じと言えなくもない。やがて、木々を抜け、広い草地に出て、木漏れ陽を浴びながら第一主題のブッコミ全強奏が鳴り響く!(ちょっと無理あるかな?)

何を言いたいか、といえば、こうした「ヒント」で音楽を聴く耳(頭?)はこれほど変わる、というハナシですね。愛とか神とか精神とか抽象的タームに振り回されるより、「木漏れ陽」というヒントで、よっぽどブルックナーの音楽が身近に感じられる、これって目からウロコでした。そうそうヨッフム御大の指揮も、柔らかくて実に良いのであります。

おっと最初から話が長くなった。次いこう。本日聴いた他のCDです。

ボッケリーニ(1743~1791)の弦楽五重奏曲集(DHM)です。モーツァルトと同年に亡くなった作曲家。古楽器の名手たちによる1991年録音でめちゃ感動する類(たぐい)の音楽ではなく、心が落ち着くなあ~という感じですね。これはこれで実に良し!

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次はサン・サーンスによる有名な「交響曲3番 オルガン付き」です。この作曲家の交響曲は、3番があまりにも有名すぎて、1番、2番は本当に存在するのか?つう勢いですわね。

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オケはベルリン・フィル、録音は1986年。80年代から頭角を現し、90年代に入ると飛ぶ鳥落とす勢いになるジェイムス・レヴァインさんの指揮です。てっきりシカゴ交響楽団とのコンビか?と思いきや、違うんですね。シカゴ響はこの曲を同じレーベル(ドイツ・グラムフォン)にダニエル・バレンボイムさんと録音していたのでした。ちゃんちゃん。

という情報関係は良いとして、いやはや楽曲をきき終わると、まさに溜飲を下げ大満足、という気持ち。曲のラスト3分の火の玉状態のお祭り騒ぎに興奮しないリスナーがいるだろうか?個人的には、精密でブレないベルリン・フィルより、やんちゃなノリのアメリカのオケのほうが、レヴァインさんっぽい気がするがねえ。

おお、どんどん話が長くなるな。そろそろ、腹を決めて、論文(の文章)でも書き始めましょうかね。ちゃんちゃん。


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