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昨今の拳銃(ハンドガン)。まるでオモチャ、ってえのがあるなあ・・・と嘆くハナシ。 [雑感]

今回のテーマに対し、苦い顔をする御仁の多い(であろう)ご時世です。が、いっちょ行ってみましょう。ワタクシ「ハンドガン(銃)」が大好きというハナシから始めます。実弾を撃ちたいのではなく、銃の形状美と、機能美に惹かれるのです。

今から遡ること約50年前、2歳年上の兄と、TVで外国映画を観てはヒーロー(または悪党)の持つ銃をチェックし、あれは〇〇だな、あれは××だね、と語り合ったもんです。有名どころでは「007」シリーズのジェームズ・ボンドが使うワルサー(PPK?)でしょう。戦争映画では、ドイツ将校の持つルガーP08(いわゆる「尺取り虫」)や、弾倉がトリガー(引き金)前方に位置するモーゼル・ミリタリーがユニークでした。一方、米兵のコルト・ガバメントはさすがアメリカン、45口径のごっつい銃だ、と感心しました。イギリス将校の持つエンフィールド、中折れ式リボルバーは実に妙でしたっけ。

さて、ハンドガン好きのココロを撃ち抜く決定打といえば、いまや大御所クリント・イーストウッドさんが「ダーティハリー」(1971年)で使った巨大リボルバーでしょう。スミス&ウエッソンM29(マグナム44)です。44は銃の型式ではなく口径で、一般のリボルバーの38口径に比べずいぶんデカい。そこに火薬量のおおいマグナム弾を使用ですから、破壊力は最強で、そこがイーストウッドさんにマッチしてて、ほんま、かっこよかったねえ。

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シリーズ4作目「ダイティハリー4(原題 Sudden Impact)」(1983年)には、ブローバック式のオート・マグ44まで登場してマニアをしびれましたな。ちなみに、オート・マグはその後、製造会社が倒産して廃型となり、復活話が出ても自然消滅を繰り返し、伝説の銃になりかけました。しかし!なーーんと2018年(今年)、堂々の復活を遂げたのであります、とマニアックなハナシですいません。

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時代は進みます。ルパン三世が、美しいフォルムながら故障の多いワルサーP38を奇特に愛し続けようと、世の中はシンプル、強固、高性能、高命中率のハンドガンを求めていきます。1980年頃までハンドガンと言えば(少なくとも映画では)コルト社製やスミス&ウエッソン社製が主流だった気がしますけど、1987年の映画「リーサル・ウエポン」のヒットで、状況は激変しました。この映画で使われたオートマチック・ガン、ベレッタM92が大注目になったわけですな。

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リッグス刑事(メル・ギブソン)がベレッタ(装弾数=16)を愛用する一方、初老のマータフ刑事(ダニー・グローヴァー)が昔ながらの38口径リボルバー(装弾数=6)に固執し、新旧が対比され、いやがうえにもベレッタの素晴らしさが引き立ちます。見ようによっては、ベレッタ社の宣伝映画ともとれる。ちなみに(どうも今回の記事は、ちなみ、が多い)、ベレッタM92FSにはリーサル・ウエポン・タイプなる製品もあり、まるで有名ギタリストのギターみたいねえ。

後追いじゃないけど、同時期の公開映画「ダイ・ハード」で、ブルース・ウイリスさんもベレッタを活用し、悪人をバシバシとやっつけておりましたっけ。

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こうして、ベレッタ社がこの世の春を謳歌するかと思いきや、そうは問屋が卸さない。なんだかんだ言って、ごっつく重いベレッタ(銃だけで900g超え、装弾すると軽く1kg超)に対抗し、「軽量」「安全」をウリに、1990年代以降を席巻したのがグロック社のハンドガンです。重量700g。見た目のカッコ悪さなどなんのその、警察やFBIなどの捜査機関は性能重視ですので、大量のグロック・ガンが世界中に浸透しました。映画で主人公(ヒーロー)が構えるのはほぼグロックという一強時代に突入であります。

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もちろん、ベレッタ社も新機種でグロックに対抗します。老舗のスミス&ウエッソン、コルト、ワルサー、さらには新顔のステア―、H&K(ヘッケラー・アンド・コッホ)、SIG SAUER(ジグ・ザウエル)、が次々に新機軸のハンドガンを発表。名前だけの換骨奪胎状態とはいえ、ルガー社(スターム・ルガー)は廉価銃のメーカとして頑張っています。

というわけで、21世紀は、まさにハンドガン乱世の時代であります。

以上が前置きでして(長っ!)、今日、ワタクシが何が言いたいか、といいますと、昨今のハンドガンのなかに、見た目があまりにオモチャっぽいものが登場し、外見美を求めるワタクシを、かなり落胆させているのであります。

前述のベレッタ社の現行ラインナップのひとつ「APX」です。注目は表面の色。サンド・カラー(砂色)なのです。従来の黒光りやシルバーとは違って「プラスチックのオモチャ」のたたずまい。これが本物の銃なんですよ。

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当然、この色にした理由があるわけですが、それにしても・・・と思っちゃう。

ベレッタ、グロック、SIGをはじめ各メーカが軽量化技術に採用するのが「ポリマー・フレーム」です。強度が不可欠なバレルやハンマーは金属ですが、外装部分にポリマー(高分子素材)を使うわけです。メリットは軽量化以外にもあり、まずは加工のしやすさ。金属は高温鋳造や削り出しに手間がかかりますが、ポリマーなら低温で型にはめ大量生産できます。また金属に比べて、操作時に手を触れたさい熱さや冷たさを感じづらい。つまり一石三鳥というわけ。

いや、分かるんですよ、その理屈は。しかし、こうも「オモチャ」っぽくなると、むしろモデルガンのほうが本物(の銃)と見まごうばかりです。昔のモデルガンは実銃と区別するため、金色でメッキしてたもんですが、いまでは、金色メッキは「高級な本物の銃」のほうですよ。

2017年にアメリカ陸軍が、今後の正式ハンドガンとして採用したのが、過去17年間使っていたベレッタではなく、SIG SAUER(ジグ・サワー ←サワーは英語読み)の、P320です。これまたサンド・カラーのポリマー・フレームでございますな。

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ちなみに(うわ、また「ちなみ」だ)、フルオートマチック銃、いわゆる機関銃の世界にも、サンド・カラーのポリマー外装は使われており、たとえば、こんな製品。まさに子供のオモチャではないか!くどいですがこれが人間を殺傷できる本物の銃であります。機能優先の銃器の、外観にこだわるワタクシもナンですが、妙な時代になったと思う。素材と加工技術の進歩に、つくづく驚きますねえ。ちゃんちゃん。

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YaCoHa

オート・マグ復活は喜ばしい限りです。このご時世の安全性・ポリマー可・アクセサリフレーム付き、とは逆行するデザインですが、デザートイーグルみたいに大口径を手軽に撃ちたい人にアピールしそうな気がします。
by YaCoHa (2018-05-04 12:08) 

門前トラビス

To YaCoHa様、コメントありがとうございます。
どんなツールにも、使いやすさが求められる時代に、いかにも扱いづらい恐竜ハンドガンのオート・マグを復活させるとは、いやはや、すごいことになりましたよね。ヘタなデザイン変更をしないところも、美学が感じられて嬉しいですね。
せっかく復活したのに、また廃型(メーカ倒産)にならないことを祈るばかりであります。

by 門前トラビス (2018-05-05 03:37) 

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