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クラシック音楽の演奏を脳内再生して、泣いているオレって・・・これも歳のせいか? [クラシック音楽]

昔のハナシでナンですが、45年前に買ったレコード(当然、CDではなくLP)、カラヤン指揮フィルハーモニア管弦楽団によるチャイコフスキー交響曲6番「悲愴」。1950年代録音の疑似ステレオ盤でした。そのLPが今、手元になくうろ覚えですけど曲目解説にこんな主旨の記述があったのです。

チャイコフスキーさんは曲を作り上げたのち、楽譜にする前に、「頭のなかで」繰り返し演奏しては、ひとり涙を流していたというのです。ご本人が手紙にそう書いているそうです。

どうです、これ。自作曲を「思い出し泣き」するとは、なんつうナルシスト、なんつう気障(キザ)野郎だ!と、当時、コワッパなワタクシは憤ったわけです。たしかに、交響曲6番「悲愴」は美メロのてんこ盛りで、どの楽章でもカタルシスが得られるスゴイ曲です。とくに終楽章は泣かせ倒しとさえ言える胸かきむしる激情展開に辛抱たまりません。とはいえ、頭のなかで曲をなぞって泣けるもんかよぉ、と懐疑的な45年前のワタクシでした。

さて、先般。

北海道出張で、ワタクシ、千葉県の自宅から電車とヒコーキを乗り継いで羽田空港→新千歳空港→札幌と半日ほど移動しました。持参した本は早々に読み終わり、しかたなく座席で目を閉じ、頭のなかで音楽を鳴らしていたわけです。曲はシューベルトの交響曲8番(旧9番)「グレイト」。1楽章、2楽章、3楽章と進み(脳内演奏し)、最後の4楽章が後半にはいったときのことです。ううっ、感動(?)で涙が頬をつたってきたのです。うへえ、かつてチャイコフスキー先生をキザ野郎と決めつけた自分が、同じように、音楽で「思い出し泣き」しちゃうんだ、とビックリした次第。

実は、今年(2017年)になってから、脳内で音楽再生しては涙ぐむことがしばしばあり、そろそろワタクシ、人生の最期が近いのか?なんて思ってしまう。あるいは、作曲家・指揮者の故ピエール・ブレーズ御大のいう「リスナーとしての円熟期」に、私もついに到達したのでしょうか。

まあ、そんな分析は良いとして、ワタクシが脳内演奏して涙ぐむ楽曲を、ちょいと整理してみました。残念ながら(別に残念でもないけど)ベートーヴェン、リスト、ワグナーじゃあ泣けません。泣ける曲とは、好きな曲というより「ツボにはまる曲」だから作曲家はかなり限定されます。かつ、何度も繰り返し聴いて、深~い思い入れがある特定の演奏がないと、泣くまでに至りません。

まずは交響曲。なんたって、チャイコフスキーの5番ですな。中学生のころ、毎日のように聴いたカラヤン指揮ベルリン・フィルの70年代録音(EMI)。やっぱり良い。次に、マーラーの交響曲2番「復活」。こちらも70年代録音でメータ指揮ウィーン・フィルで決まりです。天上へいざなわれるような終楽章の素晴らしさよ!

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協奏曲ですとモーツァルト。彼の天才が、これほどハッキリ表れた曲はないでしょ!と申し上げたい「クラリネット協奏曲」。デヴィッド・シフリンが名技を披露する1987年録音(旧盤)。ピアノ協奏曲だと23番。同じ「人類」が生み出したとは思えぬ驚異の名曲は、シフさんのピアノによるデッカの全集から。

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ピアノ独奏曲にいってみましょう。ワタクシが24セットもの同曲CDを保有するバッハ「ゴルトベルク変奏曲」です。ピアノよりチェンバロ(ハープシコード)の音色が好きなので、音盤としてはキース・ジャレットさん、レオンハルトさんも良いけど、ここは日本が誇る天才奏者、武久源造さんの90年代録音としましょう。ピアノ曲のもう1枚はシューベルトのピアノソナタ20番です。ルプーさんの旧盤が良い。終楽章で泣かないヤツがいるのかっ!と申し上げたい。

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室内楽曲は「思い出し泣き」にピッタリのジャンルです。はずせないのがメンデルゾーン「弦楽八重奏曲」。たった14歳でこのエネルギッシュな曲を作ったメンデルスゾーンが怖いよ・・・。もう1枚は、郷愁さそうチェロの朗々たる音から始まるドヴォルザークの「ピアノ五重奏曲(2番)」。弦楽四重奏とピアノのからみが絶妙なエマーソン・カルテットとメナヘム・プレスラー(ピアノ)の組合せがダントツでしょう。

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同じく室内楽曲。ワタクシの愛するブラームス先生の作品。PCで題名を打ち込んでいるだけで、メロディが脳内に響き渡ります。2曲の弦楽六重奏曲。ピアノ五重奏曲。そしてクラリネット五重奏曲。60年代後半から70年代前半にかけて録音されたべルリン・フィルのメンバーによる堂々たる決定版。そして、プレヴィン(ピアノ)、ムローヴァ(ヴァイオリン)、シフ(チェロ)のスーパー・トリオによるブラームス「ピアノ三重奏曲1番」。この歌心には、心底、震えますなあ。

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以上、マニアック、かつ、とりとめない、思い出し泣き名曲(の名演奏)というお題でした。ちゃんちゃん。

記事を書いているうちに、芋づる式に記憶が掘り返され、ワタクシが、音楽の実演を聴いて初めて泣いたときを思い出しました。コンサート会場ではなく、あるレストランでの出来事でしたけど、機会があればブログに書くことにします。誰も興味はないでしょうけど、自分の覚書きのために。本日は以上!

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