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新作「ゴジラ」 ハリウッドリメイク云々よりも、ケン・ワタナベが・・・。 [映画]

またその話かよー、と言われそうですが、書いちゃうのであります。

2014年7月25日に公開された「ゴジラ」新作、についてであります。ハリウッドが巨額をぶっこんで堂々復活となった日本が誇る怪獣でございます!

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今回の「ゴジラ」はオリジナル・ゴジラの「ずん胴」「着ぐるみ感」を良い意味で受けついでいるのがヨロシイです。モスラならぬムートーという怪獣相手に、ゴジラが大都会で大暴れ(+それを人間たちが手をこまねいてみている)というお約束の対決シーンがまさに日本流であります。

ストーリーが多少ヘナチョコだろうと、これで良いのだ、わははは、と嬉しくなりました。

ところで、苦い思い出のためか誰も触れようとしませんけど、1998年にも、アメリカでゴジラはリメイクされています。映画の内容がグダグダなのはご愛嬌としても、そのときのゴジラの造形が、絶望的にダメでした。着ぐるみ感はゼロ、もろCG、筋肉質の爬虫類の体なんです。ゴジラというより恐竜。多くの日本人が「ジュラシック・パークじゃねえよ!」と拳を固くしたトンチキな作品でした。1998年のゴジラがこれです。

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今年公開された最新「ゴジラ」にハナシを戻しましょう。

本作はプロモーションも活発で、芹沢博士役の渡辺謙さんが、さかんにメディアに登場しゴジラ愛を熱く語ってました。英語発音だと「ゴズィラア」になるのを、謙さんはあえて日本語発音「ゴジラ」にこだわった、など撮影裏話もご披露。さすがはハリウッドスターの渡辺謙さん、さぞかし重要な役どころで映画で大活躍してるんだろう・・・と期待したのですが。

な、なんと・・・映画をみて愕然。

渡辺謙さん演じる芹沢博士、ず~っと画面に出ているものの、活躍らしい活躍はございません。「謎の大振動」「放射能を食う生命体」「ゴジラの大暴れ」に翻弄されるばかりで、さっぱり世間に貢献しません。要するにダメ科学者じゃん!

終始、思いつめた表情で何かを凝視し、ここぞのシーンではベタな驚きリアクション。

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怪獣の大暴れになんら有効な手立てを打てないまま、ラストを迎えるのでありました。トホホ・・・。

スター渡辺謙さんがこんなパチモン扱いを受けてしまうとは・・・。脚本家と監督の責任は大きいよ!

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まさに痛恨、謙さんがかわいそうです!

・・・と思ったら、過去のゴジラ関係(?)で、もっとかわいそうな方がいました。2004年公開、TOKIOの松岡さん主演の「ゴジラ ファイナルウォーズ」(邦画)で、それなり重要な役だったケイン・コスギさん。

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はい、よくみないと本人と分からないくらいです。(赤丸内に注目ください)

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うーん、これはかわいそうだなあ・・・

と、例によってハナシにまとまりがなくなったので、これでお終いっ。


8月といえば、映画「八月の鯨」・・・とあまりにベタな連想をしちゃったワタクシ。そして、ベティ・デイヴィスさん万歳! [映画]

ついに8月になりましたね~、暑い暑いと世間は騒ぎますが今年(2014年)はそれほど暑く感じません。08年、09年あたりは、もっともっと暑かった記憶が・・・ま、それは主観ですね。

8月1日なので、「8月と聞いて思い浮かべたもの」をご披露しましょう。かなりマニアックでございます。

映画「八月の鯨(くじら)」であります。どーん!

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この映画、今から27年前、1987年に公開されました。神保町の岩波ホールでロングラン上映になりましたっけ。

アメリカのある島にふたりで暮らす姉妹(老婆)の日常を淡々とつづった映画です。事件らしい事件が起きず、正直、私はストーリーをほとんど覚えていません。覚えていませんけど、めちゃくちゃ感動した記憶だけは脳内にしっかり刻み込まれています。

この作品の何がスゴイか、といえば、姉妹を演じる女優がリリアン・ギッシュと、ベティ・デイヴィスなんです。サイレント映画時代から活躍するリリアンさんは映画撮影時点で90歳超。一方、ベティ・デイヴィスさんは1908年生まれですから当時79歳。(現在は、お二人とも亡くなっております)

最近、往時を過ぎたアクション俳優を集めオールドファン(要するにオヤジ)受けを狙った映画が、粗製濫造されていますね。「八月の鯨」はそんな懐古趣味とは一線を画しています。映画史を作った偉大な女優を共演させただけでなく、きっちりと「演じさせている」ところが秀逸なんですね。

とくにベティ・デイヴィスさん。(この名前を聞いてブルッと震えた方、友だちになりましょう!)。ここからはワタクシの映画マニア魂が炸裂しちゃいますがご容赦を。

ベティ・デイヴィスさんといえば1930~1940年代のハリウッドを代表する美人女優です。この美しさ!そのうえアカデミー主演女優賞を受賞2回、ノミネート連続5回という演技派でもあります。ブルブル。。。

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しかしベティさんの本当のすさまじさは、彼女が老境にさしかかってから発揮されます。ブローウエイ女優たちの醜い争いを描いた人間ドラマ「イヴの総て」(1950年)で、大女優マーゴ役を強烈に演じました。私、この映画が好きでDVDも買っちゃいましたもんねえ。

1962年、サスペンス映画(ホラー映画とも言えますが)「何がジェーンに起こったか」で、姉をいびり倒す醜悪な老女を怪演するのであります。かつての美人女優の看板などブッ飛ばして、化け物メイクに髪はボサボサ、気持ち悪くなるほど真に迫った変質者的な狂気演技に「女優魂」を見るのであります。キャリアを失うリスクもいとわず、ここまでするか、のド根性はさすがだぜ!

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シャリーズ・セロンさんが体重20kg増やして醜悪メイクでアカデミー賞を獲ったり、ロバート・デ・ニーロさんが極端に痩せたり太ったり(CGではなく実際に)、イザベル・アジャーニさんが精神錯乱したり、を見て、「スゲエなあ」と思うかもしれませんが、ハッキリ言って、ベティさんの「切れ芸」に比べるとかすんで見える、と申せましょう。

ちなみに、メグ・ライアンさんも「イン・ザ・カット」でここまで徹底的にやっていれば・・・痛恨です。現役女優で「ベティさんの境地」へ到達できそうな方といえば、ウィノナ・ライダーさん、クリスチーナ・リッチさん。若くして際どい芝居のエレン・ペイジさん(←大期待!)。今は飛ぶ鳥落とす勢いゆえ到底ありえないですが、エイミー・ワトソンさんは絶対に「彼岸」まで辿りつくでしょう・・・って、なんの話だ。

話が拡散しちゃいましたね、「八月の鯨」にハナシを戻しましょう。いや、ホントにいい映画でしたよ・・・と、27年前に観た昔バナシで終わるかと思いきや、なんと昨年。岩波ホールで、本作はリバイバル上映されてたんです。ノーマークでした。知っていたからと言って、観に行ったとも思えないけど・・・。

ハナシは連想ゲーム的につながりますが、10年ほど前、「ラヴェンダーの咲く庭で」というイギリス映画がありました。「八月の鯨」と同じように辺鄙な海辺の村に住む二人の姉妹(老女)が主人公。ただしストーリーは淡々・・・ではなく、ある日、気を失った美形男子が浜に流れ着く、のをきっかけに様々なドラマが生まれます。老女を演じるのは、大女優のマギー・スミスさんとジュディ・ディンチさん(といっても、ハリー・ポッターに魔法を使わせたり、ジェームス・ボンドを送り込んだりはしません)。大御所ふたりの演技合戦っぽいシーンには少々興ざめですし、「八月の鯨」のイメージがあると評価きつくなりますが、とはいえ、「ラヴェンダーの咲く庭で」も素晴らしい映画。とくにクラシック音楽好きの方なら、ラストシーンには涙することでしょう!ちゃんちゃん。

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アメリカ映画にありがちな「まるで何事もなかったような演出」に嬉しくツッコミを入れてしまう日。 [映画]

突然の映画ネタです。どーんといってみよう・・・って、オレは欽ちゃんかっ!

昨日(6月21日)公開のケヴィン・コスナー主演「ラスト・ミッション」であります。邦題からジャッキー・チェンの香港映画を想像してはいけません。ノーテンキな典型的ハリウッド系スパイアクションなんであります。

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「ダンス・ウィズ・ウルブス」「アンタッチャブル」「ボディガード」などの話題作に出演し、一時はアメリカを代表する俳優と目されたこともある(過去形ですいません)ケヴィン・コスナー御大。老体に鞭うって挑んだ今回の役どころは、CIAエージェント、いわゆるスパイ、でありますナ。

この主人公が、絵に描いたような(今回だと、映画の脚本みたいな)人生メタメタ状態なんです。妻には愛想をつかされ、とうの昔に離婚。現在16歳の娘にはもう7年間も会っていない。武装悪党との銃撃戦が日常茶飯事の危険度マックスのお仕事なのに、月給は安い。さらに悪性腫瘍を患って余命3ヶ月・・・と、あまりに悲哀に満ちたオッサンなんであります。

そんな下っ端スパイの主人公が、CIA上層部から(といっても直接、指令を下すのは若いエリート・エージェント)、重要ミッションが与えられます。ハイテク兵器をテロリストに売りさばく組織のボスを見つけ出し、殺すこと。人生の最期は娘と暮らしたい、という彼の願いをCIAに利用され、しぶしぶミッションを引き受ける主人公。体調不良に苦しみながら、お約束どおり無茶苦茶に乱暴なやり方で敵を追い詰めていくのであります。はぁ~~。

これ以上、語るべきことは何もなく、アッケラカーーン、アメリカーーン、いまやストーリーを思い出すことさえ難しい作品。では、なんのためブログに取りあげたか、というと・・・

エリート・エージェント役のアンバー・ハードねえさんです!この美人っぷり。どうだあっ。

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当ブログで3年前、ホラー映画「ザ・ウォード 監禁病棟」について書きました。その主役がアンバーさん。当時はまだ無名に近かったけど、ワタクシは「彼女は絶対に来る!(売れる!)」と確信したので、こうしたメジャー作品で活躍されるのをみると素直に嬉しいんであります。パチパチ。

・・・と、言いたいのではなかった。

実に小さく、しょうがないネタではありますがアメリカ映画にありがちなアノ演出についてツッコミたいわけです。ある意味、微笑ましいですが軽~くいじってみましょう。

「ラスト・ミッション」にハナシを戻します。映画終盤、CIAエージェントの主人公と敵(ボス+子分たち)の銃撃戦は、ビル一棟がめちゃくちゃになるほどド派手です。「多勢に無勢」なんて言葉を無視しきって、お約束どおり、主人公は孤軍奮闘し悪党は全滅であります。それ自体に無理がありますが、ま、映画だから良いとして、

問題は「そのあと」です。一般人にも多大なご迷惑&大被害を与える大立ち回りを演じておきながら、ラストシーン、何事もなかったように、主人公を囲むご家族の風景。あまつさえ映画前半、あれほど父親に反発していた16歳の娘が、脳手術をされたか、宇宙人に体を乗っ取られたか、つう別人っぷり、すっかりパパになついてるじゃん・・・。

いくらなんでも、こらあっ!とツッコミを入れちゃいますよ。

「丸くおさまったから、良いじゃん。終わったことは忘れようよ。」のハッピーエンド気分満喫もいいけどさあ、「何事もなかった感じ」は度が過ぎるでしょうよ!

本作に限らず、この手のシーン、アメリカ映画では枚挙にいとまがないのであります。

さあ、いってみましょう!究極の「何事もなかったようなシーン」を求めて!

まずはこれ。「バーティカル・リミット」という山岳映画です。

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雪山で行方不明になった妹を救出しようと兄が山に向かいます。ふもとの町で義勇軍を募りますが、危険な雪山ゆえ周囲からは「自殺行為」と冷ややかに受け止められます。しかし妹を想う兄の姿にほだされ、数名の山のプロが名乗りをあげるんです。救出チームは過酷な雪山へと果敢に挑み、結果を言っちゃうと、兄と妹は生き残るものの他メンバーは雪崩や滑落で全員死亡・・・目的達成とひきかえに、犠牲はそれ以上、という悲劇的結末ですね。

にもかからわずラストシーン。「まるで何事も無かったかのように」生き残ったメンツは「はあ、助かったなあ。良かった良かった。」とハッピーエンド感を振りまきます。そりゃないだろうって!オマエラのせいで、みんなが死んだんだぜえ。せめてその陽気な笑顔はやめなさいって!

次いきましょう。ちょい古いですが80年代の人気シリーズ。そのなかから「ロッキー3」「ロッキー4」です。何がスゴイかって、前作「ロッキー」「ロッキー2」ではバリバリの宿敵だったボクサー、アポロ、エラソーなだけでなく性格も悪くって、ロッキーを精神的に追い込んだ酷いヤツですが、なんと、「3」「4」ではロッキーとアポロに友情が成立。それが物語の軸になってるんですな。

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「それまでの確執が何もなかった」ような、そりゃ、あんまりでしょう、なストーリー。アポロなんぞ赦しちゃいかんよ、ミッキーさん、エイドリアンさん!

話はシリトリ的に展開です。ロッキーシリーズの主演スタローンさんが、数年前に作ったアクション映画「エクスペンダブルズ」に目を移しましょう。この映画がまたスゴイ。

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「ロッキー4」ではリングで戦ったスタローンさん(ロッキー)とドルフ・ラングレンさん(ドラゴ)。本作でも共演しているんですね。で、ドルフさんはスタローンさん率いる傭兵部隊エクスペンダブルズの一員でしたが、仲間を裏切って敵に寝返り、あろうことか仲間たちを銃撃するんです。とんでもないワルであります。

問題はラストシーン、見どころです。ヘヴィーな戦いを終え、溜り場に集まるエクスペンダブルズのメンバーたち。そのなかに、な、なんと(!)裏切り者ドルフさんがちゃっかり混じっている!そして、「みんな、ごめんね~、おれ、やっちゃった~」、「ダメだぞ~、あんなことしちゃ、あはは」「ドンマイ、ドンマイ」「もうするなよ~」的なユルイ空気が充満しております。こりゃなんなんだ!最後に心を入れ替えれば、前には何をやっても許されるのか?あまりにも「何事もなかった感」がバリバリすぎでしょう。理由はどうあれ敵側について仲間を銃撃したヤツですよ、そいつに「その温情か!」と怒り半分、笑い半分のワタクシ。

同じようなパターン、最近観たよなあ。そうそう、

映画「アベンジャーズ」であります。地球征服をもくろむ異次元からの敵にアイアンマン、ソー、ハルク、キャプテンアメリカなどソーソーたるヒーローが立ち向かうファンタジック・アクション映画であります。

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この映画でジェレミー・レナーさん演じる弓の名手ホークアイが、敵に洗脳されて、仲間を襲ってくるのであります。こやつのせいで宇宙船は壊されるわ、死人は出るわの大変な状況に陥るんですが、洗脳が解けたと分かると、はい、お約束どおり「何事もなかったように」仲間に戻って大活躍なんであります。さすが、心が広いぞ、アベンジャーズ!

ワタクシがスクリーンに向かって「そりゃないだろっ!」とつぶやいたことは言うまでもありません。

ハッピーエンドならば、過去のゴタゴタ、それまでの被害などどうでも良いのだ、つう「ダイハード」的なご都合主義演出が蔓延する一方では、たとえば「プレデター」のラストシーンのように、リアルな演出もあるんだから映画ってえのは不思議なもんですねえ。

と、いくら書いても話がまとまらないので、今日はお終い!いいのか、それで。ちゃんちゃん。


映画が私を作った?死にたくなる映画「ヘヴン」から教えられたこと。 [映画]

シゴト関係者や知り合いから「あんたは悩みがなくて良いねえ~」とか「毎日が楽しそうで羨ましいよ」と、しょっちゅう言われるワタクシです。褒め言葉と受け止めてはいますが、はたから見ればノーテンキの私だって、50年間も生きてきたわけです。それなり、悩みはあるんですぞっ!

というのは、真っ赤なウソ、でした。

正直、私に「悩み」なんぞありません。人生は良いことばかりじゃないけど、クヨクヨしない(できない)のが私の取り柄。ガクッと落ち込んでも1分たてば「なんとかなるさ!」と復活であります。これぞ驚異の精神力・・・って、自分で言うのもなんだけど。あはは。

要するに、「悩み」を引きずることが出来ないんですね。もっといえば、そもそも「悩み」を感じにくい性質なんでしょう。

想像するに、多くの人はなにかしらの「幸福」や「理想」の基準を持ってて、そこからマイナスに物事がずれると不満・不安・怒り・悲しみが生じ(=悩みの元凶)、やがて絶望したり、嫉妬や恨みに発展するんでしょう。だったら、はなっから「幸福」「理想」なんて基準を捨てちゃえば良いんです。悩みをなくす最良の方法は、根本療法であるこれですよ、これ。

17世紀の名言オジサン、ラ・ロシュフーコーいわく、

「人間は自分が考えるほど不幸でもないし、それほど幸福でもない」。

うーん、名言。しかし言うは易し、行うは難し、こいつは極論かしらん。

ところで、同じ事象に遭遇しても、十人十色で違う感じ方をするのは、当たり前のようで、ちょっと不思議ですね。楽観的に捉える人もいれば、やたら悲観的に捉える人もいる。行動は理性でコントロールできても、「どう感じるか」はコントロールできませんからねえ。悩みの発端は、どうやらこのあたりにありそうです。

厄介事を、悲観的に受け止めないことが良い結果(解決)につながる・・・がワタクシの経験則。マイナス事象でも前向きに受け止めれば、全部とは言わずとも、悩みゴトのかなりが消滅するのではないでしょうか?

ここからが本題です。。。うわ、いつもながら前書きが長っ!

自分の超楽観主義がどうして形成されたか?を振り返ると、教育や環境より、圧倒的に「映画」「音楽」「書物」の影響だと思うんです。とくに映画ですね、「あれを観ていなければ、自分は全く違う人間になっただろう」と確信する作品が少なからずありますから。

映画ブログに書きましたが、ヴィム・ベンダース監督「パリ、テキサス」はワタクシにとってのベスト・オブ・ベスト・ムービー。映画の、そして人間の無限の可能性を教えていただきました。(その記事は→クリック

では、「悩み」「絶望」という切り口で、印象に残っている映画を思いつくまま並べてみましょう。

古くは「シベールの日曜日」「処女の泉」「忘れられた人々」「冷血」「ジョニーは戦場へいった」「灰とダイヤモンド」「真夜中のカーボーイ」でしょうかね。ここ20年は「ディア・ハンター」「アメリカン・ヒストリーX」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「オールド・ボーイ」「ファニー・ゲーム」「スカーレット・レター」・・・ああ、題名を並べただけで、陰鬱な気持ちになります。一本一本にコメントを書きたいですが、ここは我慢。

これらの作品は、ハリウッド映画のような「ラストの救いや希望」が無いわけです、つまり、絶望的な気持ちのままで観客は突き放されます。「観ると死にたくなるような映画」と言えましょう。

そんな映画の何がいいのだ?と言う方もいましょうが、だからこそ効能があるんです。人生の悲惨を目の当たりにすると、「この映画の登場人物に比べれば、自分の悩みや悲しみなんて紙屑みたいだな・・・」と思えることです。

自然災害、戦争、飢餓、疫病、民族対立、凶悪事件・・・世界には悲惨があふれていますが、逆説的に、リアル映像より、つくりものである映画のほうが切迫感を持って胸に響くことがあるわけです。切り取られた現実よりも、前後の「ストーリー」に人間は共感を持ちやすい、ということなんでしょうか。

ここで、一本の映画を紹介しちゃいます。

主人公の悲劇的状況に、ワタクシをして「もしこれが自分だったら、自殺しちゃうかも」と思わせた作品であります。フツーの悩みごとなどぶっ飛んでしまう破壊力を持ってるんです。

「ヘヴン」です。02年、ドイツ、イギリス、アメリカ、フランスの合作映画。

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舞台はフランス。女性教師のフィリッパ(ケイト・ブランシェット)は、夫を麻薬中毒死で失ったうえ、警察が麻薬蔓延に手をこまねいている状況が許せず、麻薬マフィアのボスを殺すことを決意します。相手は大企業の社長という表の顔を持つ、憎き悪党。ついに彼女は、高層ビルにある彼のオフィスのゴミ箱に、爆弾を仕掛けることに成功するんです。

ところが結果は悲惨なものでした。仕掛けた爆弾は爆発前に、ゴミ箱ごと清掃員に回収され、それがエレベータ内で爆発。子供をふくむ罪もない4名が爆死するのです。一方で、死ぬはずだった悪党は、のうのうと生き残っています。

敵を始末したと思い込んで満足げに逮捕されたフィリッパは、警察で、事の顛末を聞き茫然とします。憎い相手を殺せなかった悔しさと、無関係の市民4人を殺した罪悪感に抜け殻のようになる彼女。。。

その後、彼女に心惹かれた警備隊員フィリッポ(←名前は似てるけど主人公ではない)が彼女を脱獄させ、二人の逃避行がはじまります。追手が迫る中、4人を殺した凶悪犯フィリッパに残された行き場所は「ヘヴン」のみ・・・。

以上が本作のストーリーです。名女優ケイト・ブランシェットさんの演技も見事で、私は劇場でブルブル震えました。主人公の悲惨は「受動的に被った悲惨」(戦争被害や犯罪被害)ではありません。「自らの積極的な意志と行動が招いた悲惨」であり、その点が、心底、絶望的なんですね。後悔なんてレベルじゃなく、殺してしまった人たちへの「申し訳なさ」だけでも自分が死んじゃいそうですよ。

こんな究極の「絶望」を見せられたら、私は思わざるをえない、「彼女の絶望に比べれば、自分の悩みなんて、どれほどのもんだよ・・・」と。

架空の人物の心情を、自分と比較するのはナンセンスという人もいるでしょうが、そうゆうヤツは、勝手にそう思えば良いのです。本屋の入口に並んでいる「人生ノウハウ本」でも読んで、他人から「生き方を与えてもらえば」いいんです。それこそ手抜き人生に思えますが。

感じること、考えること、の源泉は私にとって「映画」なのです。膨大な数の名作と駄作を観てきましたが、その積み重ねによって自分の「世界観」が出来たのだ、と確信します。冒頭のテーマに戻れば、ワタクシの「楽観主義」は一朝一夕に作られたのではなく、映画によって形成された、と、こうゆうハナシなわけです。

そんなわけで、ベタなまとめは「みなさんも、映画を観よう!」であります。「映画には人生すべてがある!」と、激しく主張してしまう私であります。

あれ、最後は結局、自分の自慢をしちゃったかな。収拾つかなくなったところで、今日はおしまい。ちゃんちゃん。


映画「POV 呪われたフィルム」を拝見し、心霊動画のユーレイさんの思惑に悩んだ日。 [映画]

別ブログにも記事を書きましたが、先般、某シネコンで「POV 呪われたフィルム」というホラー映画を拝見しました。この映画、主演のおふたり、

志田未来さんと川口春奈さんが可愛らしく、それだけで十分に満足!と即物的な感想をもった私であります。とくに川口春奈さんは三井のリハウスやポカリスエットのCM出演の頃から注目された美少女であり、そんなコが怖い目に遭う、というコンセプトが大変良いわけです。

ポカリスエットCMの川口春奈さん。

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そして、三井のリハウス、の川口春奈さん。

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可愛いですねえ・・・

あれ、記事の主旨が分からなくなってきた・・・そう、「POV 呪われたフィルム」について、でした。

詳しくは私の映画ブログの記事を読んでいただくとして(→クリック)、

本作の重要アイテムが「心霊動画」、つまりユーレイを撮影したビデオです。恐怖体験のきっかけになるビデオは、定番の”学校の女子トイレ”で撮影されているんです。そこでふと思ったのですが、

なぜユーレイは「トイレ」にいるのか?

トイレには神様がいる、というヒット曲もあるのに、同じ場所にユーレイもいるのか?神様とユーレイはルームシェアしているのか?(ルーム、というのも変ですが)

ちなみに私の地元北海道ではトイレに「かまどうま」という変な昆虫が出ました。

さらに考察を進めますと、トイレのユーレイは男子用「小用便器」は使用せず、女子用「コンパートメント」におられます。用をたしているのではなく、お隠れになっているんです。無人のトイレの白い扉が静かに開き・・・そこから・・・何かが・・・うわあっ!!そんな演出効果を狙ってるとしたら、ユーレイさん、なかなかの「怖がらせ上手」じゃありませんか。

と、グダグダ書きましたが映画「POV 呪われたフィルム」の、そのシーン、正直、怖かったですよ。。。少々デフォルメが入ってますが、私が2コママンガで再現してみましょう。無人の女子トイレから映像は始まり・・・

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・・・すいません、余計な受けを狙ってしまいました。

やっぱり訳が分からない記事になりましたが、まとめはこれ、

川口春奈さんを、みんなで応援しようぜ!

・・・って、結局、言いたいのはそれかよ。


エキセントリックですが、絶賛したい映画「ドラゴン・タトゥーの女」 [映画]

出張先の街にシネコンがあると、ついつい、レイトショーで映画を観ちゃう私であります。

先日、ダニエル・クレイグさん主演「ドラゴン・タトゥーの女」を観ましたね~~。やってくれましたね~。見事!な映画でした。好きだなあ、この作品。

雑誌記者(ダニエル・クレイグ)が「40年前に起こった少女殺しの犯人を探してほしい」という依頼を受けて、容疑者(スェーデンの大富豪一族)を調査するうち、猟奇殺人の世界へと巻き込まれていく・・・というストーリー(まとめすぎかな?)。「ツイン・ピークス」「羊たちの沈黙」「ゴスフォード・パーク」の焼き直しっぽいですが、とんでもない。この作品のスゴさは、なんといってもタイトルロール=”ドラゴン・タトゥーの女”の存在感なんですね。

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”ドラゴン・タトゥーの女”(ルーニー・マーラさんが命がけの熱演!)は、精神病院に収監されていた過去をもつ無教育な23歳の”異常者”なんですけど、天才的な記憶力、推理力、行動力をもつ女性。映画前半は「犯人探し」とかかわりなく、ご本人が酷い目にばかりあっちゃうのですが、雑誌記者の助手として殺人事件の調査を始めるところから、俄然、輝きを放ちます。

最新007シリーズで、ジェームス・ボンドを演じている主演のダニエル・クレイグさんがかすんでしまうほどの強烈なヒロインなのであります。いやあ、スゴイ。

ちなみに本作は、カップルで観にいったらゲンナリする猟奇的、変態的な”異常者祭り”がスクリーンで展開しますのでご注意を・・・。映画はグングン力強く推進し(「オチ」は微妙な気もするけど)、終わってみれば「思いっきり映画を観た!」という充実感に満たされて、劇場を後にしました。

描かれている世界がなんであれ、ていねい・キッチリ・綿密に作られてた作品は高く評価しちゃうワタクシなのであります。

  すぐれたものを認めないことこそ、すなわち野蛮である (ゲーテ)

と、名言を引用して、ちょっとエラソーな気分になってみましたよん、ふふふのふ。

それにしても、この手の映画の登場人物、すぐにセックスしちゃいますなあ。まあ映画の”流れ”だから必然性はありますが、ホント、元気いっぱいの皆さんですね・・・って、そこに感心かよ!


映画監督 大林宣彦センセイの著書「ぼくの映画人生」に苦笑いを連発したハナシ。 [映画]

対象が芸能人であれ、政治家であれ、某電力会社であれ、あまり悪く書かないのが当ブログの”節度”(のつもり)ですが、今日は気分をかえ罵倒モードになっちゃいましょう。

近所の図書館で2週間ごと、10冊の本を借りるのが私の習慣ですが、先般、何を血迷ったか、こんな本を借りてしまったのです。

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タイトルは「ぼくの映画人生」。著者は大林宣彦(おおばやしのぶひこ)さんという1938年生まれのベテラン映画監督です。映画とともに歩んだ自らの人生を振り返る、自伝的エッセイ(エッセイ的自伝?)なんであります。

たま~に”読んだことを後悔しちゃう本”に遭遇しますが(最近はジョルジュ・バタイユ著「目玉の話」)、「ぼくの映画人生」は後悔本のなかでも、相当な破壊力でした。次々にツッコミ気分が湧きおこり、読み進むのに苦労しましたもん。

著者の名誉のため申し上げますと、大林監督は二流ではありません。日本映画界の大御所で、自伝を書くのにふさわしいお方であります。

80年代前半、尾道三部作「転校生」「さびしんぼう」「時をかける少女」というヒット作を世に送り、主演女優 小林聡美さん、富田靖子さん、原田知世さんを開花させた功績は大きいわけです。角川映画「ねらわれた学園」(薬師丸ひろ子さん主演)はいまだカルトな(?)人気がありますしねえ。

私の一押しは「異人たちとの夏」。秋吉久美子さんと片岡鶴太郎さんが素晴らしいんですよ。

と、ポジティブに書きつつ、ここから罵倒モードに入っていくのですが・・・。

たしかに日本映画に大きな足跡を残す大林監督(いまだ現役)ですが、ハッキリ申し上げて、いくら素晴らしい映画を撮り続けようと、彼の残した悲惨な駄作(怪作?)の「マイナス面」は相殺できないわけです。その駄作とは、

「漂流教室」

「金田一耕助の冒険」

「彼のオートバイ、彼女の島」

「HOUSE/ハウス」

人気は別としても、「ねらわれた学園」

10代半ば~20代にこれらを観たワタクシの感想は「この監督、頭がどうかしているんじゃないか?」でした。女優を魅力的に撮る技量はそれなりでも、映画そのものはバカバカしい限り。『子供だまし』なんですよ。観客なんてバカさ・・・とまでは思ってないでしょうけど、異常な脱力展開、常軌を逸した演出が目白押しなんです。

「ねらわれた学園」のラストシーン。地球侵略をもくろむ宇宙人と、超能力をもつ女子高生(薬師丸ひろ子)の対決です。宇宙人役がなぜか峰岸徹さん(!)。レオタードを着て、胸に「目」のマークがついているんです。どう見ても、夜道で女を待ち伏せする変質者のオジサンだよって・・・。彼(一応、宇宙人)と、ひろ子さんが空中に浮かび、雑な特撮で苦笑を誘った挙句、良く分からんまま峰岸宇宙人が負けてしまう・・・。

せめて峰岸さんの「宇宙人衣装」には、監督としてNG出そうよって。

大林作品の、いや日本映画最大の「恥部」ともいえる駄作が、梅図かずおさんのホラーマンガを映画化した「漂流教室」。公開時の観客の80%は殺意に震え、残り20%は爆睡していたはず(私は「殺意」派です)。だって「金をもらっても観たくない駄作」ですぜ、そうとは知らず、1000円以上を払った自分が、情けないやら、口惜しいやら・・・。カツアゲにあった気分です。

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大林宣彦さんが「これは面白い」と感じるセンスが、あまりにぶっ飛んでいるんでしょう。「おやじギャグ」みたいなもんで、本人は受けてると悦に入っても、周囲はしら~っ・・・。そこに適切なツッコミを入れず「映画作家」だと持ち上げ、ご本人を勘違いさせたマスコミや、一部にいるらしい大林ファンこそが問題ではないでしょうか?

サラリーマンも同じですが、どんなに良い仕事をしようと、ひとつの大失敗でマイナス評価を受ける人もいれば、いくら失敗しても過去の業績でプラス評価が揺るがない人もいるわけです。前者が、まさに大林監督で、いくら良い映画を作ろうと、「漂流教室」の監督という実績でアウトです。一方、ウイリアム・フリードキン監督など、80年代以降に超駄作があろうと、「エクソシスト」「フレンチ・コネクション」の監督というだけで不動の高評価・・・って、あくまで私の見方ですが。

話を、「ぼくの映画人生」という本に戻します。この本のすごさは、大林監督が自作・・最悪のコメディ「金田一耕助の冒険」にも、恥ずかしげもなく(?)自画自賛していることです。

読んでいるこっちが恥ずかしく、全身の毛が逆立つくらいで、その意味で「恐怖の心霊写真集」に近いホラー本と言えるでしょう。

「時をかける少女」の撮影現場で、演技経験のない原田知世さんに大林監督が「訓示」するくだりなんぞブルブル震えましたよ。胡散臭いというか、「それとこれは話が違うだろ!」とツッコミが止まりません。さすがは大林監督、怪作ホラー「HOUSE/ハウス」(77年)で、当時の美少女、池上季実子さんに無意味に乳首を露出させた”やり手”だけあります。(実際、乳首が映ってたか?は34年経った今となっては全然覚えてませんけど)

ちなみに、著書のなかで、大林監督は「HOUSE/ハウス」を、それまで日本になかった斬新さが受けた・・・みたいに”勝手な前向き評価”をしてますが爆笑ものですよ。当時15歳だった私や友人たちは、可愛い女の子たちの惨殺シーンへのエログロ興味でしか、この映画を認識してませんもんね。さらに”乳首が映る”となれば、映画の出来なんてどーでもよく、良い子は劇場へ直行でしょう!

(蛇足ですが、主人公のニックネームが「オシャレ」・・・って、どこが斬新だよって)

「ぼくの映画人生」は、著者のノーテンキからにじみ出す幸せな勘違いを、たっぷり堪能できる一冊なんですね。なんとステキな!もちろんお薦めはしません。

しつこいですが「漂流教室」はホントに酷い映画だった・・・笑えないのがマズイです。「北京原人 WHO ARE YOU?」(大林作品ではありません)は酷いけど、笑えるから救いがある。ああ、こんな駄作話をしていると、世の中のすべての映画を嫌いになりそう。いけませんな、いけませんな。


ジョン・カーペンター監督最新作 映画「ザ・ウォード 監禁病棟」観ました。素晴らしい! [映画]

7月8日の当ブログ記事で、大好きな映画監督ジョン・カーペンターさんをご紹介しました(記事はこちら→クリック)。

彼の9年ぶりの新作「ザ・ウォード 監禁病棟」が公開されました。もちろん拝見しましたよ!ほぼ全編、閉塞された精神病院内を舞台に展開するサスペンス・ホラーです。逃げ場のない中で追いつめられる主人公・・・という設定は、同監督の名作「遊星からの物体X」「要塞警察」「パラダイム」に通じるものがあります。カーペンター監督、9年ぶりのメガホンでも、ぶれることなく、ご自分の土俵で勝負した、といったところでしょう。

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ファンのひいき目があるかもしれませんが、新作は予想以上に素晴らしかった。最近多い「ドキュメンタリーを模したバカホラー」や、「やたら大きな音で観客を脅かすビックリホラー」とはわけが違います。古典的ともいえるプロット重視の姿勢が素晴らしい。これぞ、”私が待っていた作品”です。

農家に放火した女性クリステーン(女優さんが美人!)が精神病院の監禁病棟に収容されます。彼女は自分の過去を覚えていないものの「自分は狂人ではない」と信じている。何度か脱走を試みますが失敗。やがて、そこ(監禁病棟)には患者以外の「不気味なもの」がいることに気付きます。

クリステーンの言葉を一蹴する医者や看護士たち。病棟の患者たちも同じです。が、やがて「不気味なもの」は病棟の患者を一人づつ殺しはじめる・・・このプロットは、同監督の名作「ハロウィン」「遊星・・・」の流れを汲んでいます。しかし決して自作のマネに終わらないのがカーペンター監督です。

映画後半は逃げるクリステーン、追う看護士たち、そして「不気味なもの」の三つ巴の逃走劇です。そしてラストは・・・。

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うーん、素晴らしい!女優さんたちの演技といい、テンポといい、オチといい・・・この記事を読んだ方、すぐに地下鉄 東銀座駅近くの「銀座シネパトス」に向かうように。早くしないと上映が終わってしまいますよーーーー。

ジョン・カーペンター監督、老いてなお「ホラーの帝王」の座は揺るぎませんね。サム・ライミ監督に負けるな!(なんのこっちゃ)

さて、このネタを映画ブログではなく、当ブログに書いた理由があります。「ザ・ウォード」のPVで、カーペンター監督が日本のファン向けに語っているのですが、それを紹介したいからです。

PVは、下手な日本語で「ニホンのミナサン、コンニチワ・・・」と語る監督で始まります。最後は英語で「映画、ぜひ観てね!」みたいに締めくくるのですが、ツボにはまるのは中間部分ですねえ。

日本のことを褒めようとしたのでしょう、「日本は美しい国です」と、切り出した監督。

その次のコメントが渋い。

「何といっても、ゴジラ、ラドン、キングギドラ・・・」

ん?日本ってそのイメージなのか?さらに監督はこう続けます。

「そしてAKB48の生まれた国です」

ガクッ!これ比喩でなくガクッ!と来ました。キングギドラは分からんではないが、「AKB48を生んだ」ことで日本が褒められちゃたよぉ~~。うーーーん、これ、カーペンター監督の自発的発言か、誰かの入れ知恵か知りませんが、笑えるPVには間違いありません(以下、YouTubeより)。あはは。

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デヴィッド・リンチ監督のインタビュー本にはまる北海道の夜 [映画]

さて昨日から、出張で北海道に来ております。今は、苫小牧のホテル(のロビー)のパソコンブースでブログ作成中・・・。

当たり前ですが、北海道、涼しいのであります。朝晩は肌寒いくらいです。

本日の予想最高気温23℃!

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真夏の暑さの首都圏の皆様、こっちは快適ですよーーー、気持ちいいすよーー、ふふふのふ(うーん、いやな性格だなあ、オレ)。こんなときはオフコースの名曲「秋の気配」を聴きしんみり気分・・・なわけないだろ!と自分に突っ込んでおきましょう。

突然ですが、今、はまっているのは(北海道と関係ないですが)出張に持参したこの本です。映画監督デヴィッド・リンチさんのインタビュー本(フィルムアート社)。あまりにも面白くて、というか、私のつぼにはまり読むのを中断するのがいやだ!という中毒状態であります。

31921365.jpg出張移動中なので目的地に到着するたび本を閉じなければいけませんが、あああ、このまま一気に最後まで読みたい!と、昨日は仕事中も「読みたいフラストレーション」がたまりましたもんね。

その夜、苫小牧のホテルにチェックインするなり、ベットのうえで、思う存分、くだんの本を読みふけったわけです。速読自慢の私、数時間あればよほど分厚い本でも読了しますが、今回は、いったん通読してから「お気に入りの箇所」に戻って再読・・・そんなことをしてたら、ちょいと寝不足気味です。

ご存知のない方のために補足しますと、デヴィッド・リンチさんはアメリカの映画監督(本人も言ってますが「イギリス人じゃないよ」)。

初期の代表作といえばなんといっても映画「エレファント・マン」ですね。TVシリーズの「ツイン・ピークス」も人気でした。

作風は異様というかシュールというか・・・説明不可能な”雰囲気”を映像化し、それが日本の映画監督にありがちな「ひとりよがり」ではない”芸術性”をもっています。画面と映画全体から発散される「不安感」「鬱々とした気分」は絶妙で、ハリウッド系映画作家と一線を画す存在ですね。

私が大尊敬する映画作家(監督だけでなく、脚本も書く)なのであります。

インタビュー本を読んでいて嬉しかったのは、あんなヘンテコ映画(失礼)を撮る方が、意外にも「普通のひと」ということ。言っていることは(普通の意味で)筋が通っているし、自作への質問に対しても、わからないところはわからないと率直に答えて、相手をけむに巻かない。「映画は作り終わったら、観客のものだからね」とさらっと言っちゃう度量の広さ。いい、いいなあ。やたら自作を言葉で語りたがる●●監督とか、●●監督とは大違いだぞ!

私が愛するリンチ映画といえば「ブルー・ベルベット」(ガスを吸うデニス・ホッパーが最高でしたね!)と、「マルホランド・ドライブ」(主演ナオミ・ワッツの演技がすごい、あの作品以上の演技は、彼女も今後できないでしょう)。その2本についても、リンチ監督がすてきなトークを展開しているわけです。

小説でもドキュメントでもないのに、読んで泣きました、ボーボーと涙です。

リンチ監督は(世間的には)ピークを終えた監督のように思われている節もありますが、とんでもないぞ。これからも人間の「暗部」をあぶりだす、いやーーーな映画を撮り続けてほしいです。ロマン・ポランスキー監督だって80歳を過ぎて作った「ゴーストライター」(公開中)は名作でしたし、リンチ監督最新作におおいに期待!

・・・・うーん、北海道とデヴィッド・リンチの本。不思議な組合せ。これぞシュールの極み?あ、そういえば私の髪が寝ぐせで「イレーザー・ヘッド」しています。チャンチャン。


映画を2Dで観たい私は時代遅れか!? [映画]

ここ数年の、映画(上映)の革新的事件といえば「3Dの普及」でありましょう。

3D=三次元のこと、つまり疑似立体映像ですね。特殊メガネをかけると、映像に奥行きが生まれ、手前のものが飛び出して見えるつー仕掛けです。メガネをかければ、どの映画も3Dに見えるわけではなく、3D用に撮影された作品でなければなりません。ブームに火をつけたのは、昨年公開「アバター」でしょうね。

驚異の映像体験!とか宣伝文句が並ぶ3Dですが、特殊メガネをうっとおしいと感じる人もいるでしょうし、なにせ、チケット代がふつうの映画(2D)より300円も高いんです。ですから「3Dなんて一時のブーム、そのうち消えてなくなるだろ」と思い込んでた私・・・これ去年のこと。

しかし予想はハズレました。いまや封切り映画のうちかなりが、とくにSFアクションやファンタジーは、3D版が目白押し、という状況ですね。現在公開中の「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」、「パイレーツ・オブ・カリビアン」最新作もしかり。アニメもディズニー作品をはじめ、3Dが定着しつつあります。

世間の皆様って、それほど立体好きだったのかなあ・・・。

ワタクシは、といえば。

3Dのチケット代が安かったとしても、私は積極的に「2D」を選びます。うーん、なんとアナクロなオレ・・・。特殊メガネをかけて疑似立体で見るなど、マヤカシっぽく思えてしまう。二次元の画像を立体的に「感じとる」のも、観客のセンスではないかな?なーんてね。

そもそも映画は、映像だけではなく、ストーリー(脚本)、俳優の演技、細部への目配り、こうしたものの総合的な出来が重要と思う・・・と、エラソーに書いたところで、しょせん、私のような「2D好き」は少数の保守派なんですねえ。

本日、「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」というCGテンコ盛り映画を拝見しました。シネコンHPをチェックすると、基本、3D上映ばかり・・・おいおい。

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3D好きな客ばかりじゃないと思うけど(しつこい?)。ま、集客と集金の「人寄せパンダ」だと理解しておきましょう。3Dというだけで映画館に来る方もいるのでしょうから。

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「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」は苦労の末(?)、千葉県の某シネコンで、字幕・2D版の上映を見つけました。チケット代1800円を払い、席に座っていると、驚いたことに、本編開始前に「トランスフォーマー」の3D効果をアピールする予告編が流れたんです。その作品を、まさにこれから2Dで観ようという観客に対し、3D版をアピールするか!?空気読めないにもほどがあるぞ・・・。

この調子だと、ハリウッド大作のみならず、出来の悪いB級アクションやホラーですら3D化の道をたどるのでしょうか。なんだかなあ。。。シリアスな人間ドラマまで、そうはならないことを祈るばかりです。とほほほほ。