So-net無料ブログ作成
クラシック音楽 ブログトップ
前の10件 | -

イル・ポモ・ドーロの「ハイドン協奏曲集(CD2枚組)」のクールかつアグレッシヴな演奏に震える。 [クラシック音楽]

2018年4月が1週間、経過しようとしております。

そういやあ、ここ1か月、ワタクシ音楽をほとんど聴いてません。自宅オーディオに電源を入れることすらなく、せいぜいが、買い物にいく車中でラジオから流れる曲を聴くくらい。

音楽好きを自称しながら、この体たらくは何だ?理由は簡単。先月から今月にかけ、複数の、ややこしいシゴト上の事案について熟考せねばならず、精神がザワザワと落ち着かなかったわけです。

そうゆう状況だからこそ音楽を聴く方もいるでしょう、しかし、ワタクシは、ココロが穏やかにならないと音楽を聴く気にならない。頭のどこかに「引っかかり」があると音楽に集中できないというか。ロシュフコーさんの箴言にいわく、

「自分のなかに安らぎを見出せないときは、外にそれを求めても無駄である。」

ほんとにこのオッサンは良いことを言う。ワタクシより350歳ほど年上ですが強いシンパシーを感じますな。

・・・と、ここまでが前置きで(長いわっ!)、本題にいってみましょう。熟考事案が解決(一部は塩漬け)となり、さて、気合をいれて音楽を聴くかあ、と意気込んだワタクシ。CD棚から出したのはこのディスクです。

イタリアの古楽器楽団、イル・ポモ・ドーロ(IL POMO D’ORO)によるハイドンの協奏曲集、です。

ILPOMO02.jpg
演奏が実に素晴らしいのですよ。めちゃくちゃ「生気にあふれている」のです。前のめりに攻めていく感じがたまらんのです。楽曲のヨロコビ、演奏のヨロコビが混然一体に吹き出してるのであります。

演奏するイル・ポモ・ドーロは、かなりの数のCDをリリースしていますけど、バロック・オペラというマイナー・ジャンルが主戦場ゆえか、日本ではほぼ無名ですね。ちなみに楽団名「ポモドーロ」とはイタリア語の「トマト」ですけど、トマトの語源になった「黄金のリンゴ」のほうからネーミングしたようです。

ILPOMO04.jpg
かくゆうワタクシも昨年までは、イル・ポモ・ドーロの存在すら知りませんでした。若手チェリストのエドガー・モローさんのチェロ協奏曲集CD(輸入盤)で、彼らの演奏を聴き、ええっ?と耳が激しく反応した次第。

さっそくネットで「イル・ポモ・ドーロ」を検索すると日本語情報はほぼ得られず、次に「IL POMO D’ORO」で検索すると、イタリア語 or 英語サイトがドバッと出て、なかには音楽と無関係のトマト情報まで混じるので、苦労しつつも、ふーむふーむと感心した次第。

面白いのはイル・ポモ・ドーロのプロモーション動画(2012年)です。YouTubeで観られます。ヴィヴァルディの曲ですけど、お堅いクラシックのイメージではなく、遊び心があふれておりニヤリとさせられます。ノリノリでヴァイオリンを弾いているのは楽団リーダーのリッカルド・ミナージさん。トマトの登場は、もちろん楽団名にひっかけていますな。


さて、「ハイドン協奏曲集」のCD2枚組に話を戻します。収録曲は、ヴァイオリン協奏曲1曲、鍵盤協奏曲(ピアノ協奏曲ではなく、キーボード協奏曲とクレジット)が2曲、ホルン協奏曲1曲。そして、交響曲「La Poule」(=ホーボーケン番号I:83「めんどり」)も入ってます。複数の作品について、真作か偽作かいまだ取沙汰されてるハイドンの協奏曲、そんななかで間違いなく真筆と認定の名作「チェロ協奏曲1番」が、このディスクに収録されていないのは寂しいぜ・・・。ま、別CD(エドガー・モローさん盤)とのバッティングを避けたのでしょう。

ヴァイオリン協奏曲でのソリストは、前述の、楽団リーダーであるリッカルド・ミナージさん。ソリストと楽団の息がピッタリなのもよく理解できますね。

ILPOMO07.jpg
いっぽう、鍵盤協奏曲のソリストは、楽団の通奏低音奏者マキシマム・エメレヤニチェフさん。うわあ、イケメンだあ。

ILPOMO01.jpg
お二人は、最近、日本のステージにも登場しており、やはり、実力のあるアーチストは世間がほおっておかない、ってことでしょうか。というわけで、遅ればせながらイル・ポモ・ドーロに、ココロ惹かれているワタクシ、彼らのディスコグラフィーをチェックしました。

ILPOMO03.jpg
そして、ジャケット・デザインと、なにより美女のクールな視線にドキッとし、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をジャケ買い。これまた美しい演奏ながら「攻め」の姿勢が明確に打ち出されており、水揚げしたばかりのカツオのごとくビンビンと活きが良いのであります(という、例えも妙ですけどね・・・)。

ILPOMO05.jpg
さあて、明日は何を聴こうかな~~と、過去一か月と打って変わって、音楽どっぷりモードになっているワタクシであります。バロック流れで、ボッケリーニか、テレマンあたりが良いかもなあ。。。ちゃんちゃん。

nice!(1)  コメント(0) 

圧巻のコンサート。ガブリリュクさん(ピアノ)と東京交響楽団によるプロコフィエフのピアノ協奏曲1番がスゴイ! [クラシック音楽]

昨日に続いてクラシック音楽ネタです。本日はマニアック度が高いので興味の無い方、以下、読む必要はないですよん。

先月(2018年1月)は3回、コンサートに行きました。日付順に記します。

① 東京都交響楽団ニューイヤーコンサート: 藤岡幸夫さん指揮、ソリスト神尾真由子さんによるチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」、ムソルグスキー(ラヴェル編)「展覧会の絵」。

② 東京交響楽団: 飯森範親さん指揮、ソリストがアレクサンダー・ガブリリュクさんでプロコフィエフ「ピアノ協奏曲1番」、同じくプロコの「交響曲第1番『古典』」、ムソルグスキー(ラヴェル編)「展覧会の絵」。

③ ワルシャワ国立フィル: ヤツク・カスブシックさん指揮、牛田智大さんソリストでショパン「ピアノ協奏曲1番」、後半がドヴォルザーク「交響曲9番『新世界より』」

・・・うむむ、「展覧会の絵」が、かぶってしまった。ま、管弦楽曲バージョンは派手なので続けて聴いても十分に楽しめますがね。

さて上記3案件のうち、ワタクシがダントツに食いついたステージについて書きます。

それは②のプロコフィエフ、ピアノ協奏曲1番であります。激しく感動しましたが、それにも増して感謝の念でいっぱい。まず、この曲をプログラムに選んでくれたことへの感謝です。企画された方、快演を披露した若手ピアニストのガブリリュクさん、オーケストラの皆さま、指揮者の飯森さんへ、ありがと~う~(←アリスのコンサートの、谷村新司さんの体で)と申し上げたい。

iimori01.jpg
プロコフィエフのピアノ協奏曲1番は名曲だと断言します。40年以上も前、初めてラジオで聴いた中学生の私は「うわあ、こりゃすげえ」と感激し、以来、プロコ作品のなかで、超フェイバリット・アイテムとして脳内に君臨してきました。

ところが!

時を経て成人し、小銭をかせいで、コンサートへ通えるようになったワタクシを待っていたのは厳しい現実でした(言い回しが安っぽいドラマ風になってきたな)。

コンサート・プログラムにのるプロコフィエフのピアノ協奏曲は、2番以降(2,3,4,5)ばかりで、肝心の「1番」がまったく取り上げられない。この曲だけが完全無視なのである。なぜだ。音楽関係者は目が節穴、つうか、耳がちくわ、なのか!?

鬱屈の日々(はおおげさだけど)を過ごすワタクシでしたが、昨年(2017年)に状況が激変します。どうゆう風の吹き回しか、突然、複数のオーケストラが「1番」を、ステージにかけはじめたのです。

ピアノ協奏曲1番、尺こそ短いものの、むしろそれゆえに変幻自在・自由闊達なプロコフィエフ音楽の神髄を、端的に表していると思う。その良さを、やっと業界人タチが分かってきたのだな。今更、遅いがな、わははは・・・つう自慢と能書きには、自分もウンザリしてきたので、1月の実演について書きます。

アレクサンダー・ガブリリュクさん。30代ながら実力派と目されるウクライナ出身のピアニストです。ステージ上の堂々たる演奏っぷりに目を見張りましたね。大御所感すら漂っています。なんたって打鍵の強さと切れが、ハンパありません。ロシア系ピアニストにみられる、ひじをガシッと横に動かす動作はヴィジュアルも迫力満点。つまりは聴いてうれしい、観てうれしいというパフォーマー。

iimori02.jpg
いっぽう飯森範親さんの振る東京交響楽団もあっぱれでした。ピアノを引き立てようつう配慮(遠慮)など一顧だにしない(ように感じる)大音量でオケを鳴らして、その潔さが相乗効果的に場を盛り上げます。ワタクシの勝手な推測ですけど、リハーサルで、ピアニストが指揮者に、こう言ったに違いない、「オーケストラはバンバンでっかい音を出してくださ~い。ワタシのピアノの音は、そんなもんに負けへんから~」・・・おっと、関西弁はないだろう。

というわけで、「実演で、プロコフィエフのピアノ協奏曲1番を聴く」というワタクシの長年の夢は、まさに先月、大納得とともに達成されたのであります!パチパチ。

と、ここで記事を締めようと思ったら、新情報が。まだまだ、この曲のブーム(?)は終わらないのだ。

今年(2018年)秋、ワタクシの大好きなピアニスト、ドイツ在住の河村尚子(ひさこ)さんが、日本公演で、この曲を弾いてくださるという。なんというワクワクするハナシだろう。

aiai01.jpg
万難排して、絶対に行きます。なぜならワタクシ、この曲を心底愛しているからです・・・お、カッコいいこと言った、今日のオレ。本日は以上です。ちゃんちゃん。

nice!(1)  コメント(0) 

なぜ買ったか覚えていないブレンデル御大のCD114枚ボックスセット(2017年の謎の買い物) [クラシック音楽]

オレ、なぜこんなものを買ったんだっけなあ?と後になって困惑する物件ってありますよね。ワタクシにとって、昨年(2017年)買った「謎の商品」といえば、間違いなくコレ、であります。

ダダーン!(笑うせーるすまんかっ!)

アルフレート・ブレンデル、フィリップスでの全録音CD114枚組ボックスセット!

brendel06.jpg
ボックスセットの名にふさわしいガッチリした箱を開けると、218ページにも及ぶ解説+写真+収録曲リストが出てきます。リストにCD番号順、作曲家順、録音年代順の3通りの索引が用意されていて、この気遣いを日本では「痒い所に手が届く」と言いますな。ちなみにお値段は、30,000円超(!)。

brendel07.jpg
クラシック音楽ファンには説明不要しょうけど、アルフレート・ブレンデルさん(1931年生まれ)といえば、世界的ピアニストで、2008年77歳で引退されました。とはいえ、いまだファンが多いいわゆるレジェンドであります。

お顔は「頑固おやじ」そのもの。服装は黒か茶のジャケット、メガネは黒ぶち+牛乳瓶の底っぽいレンズ、こうしたガジェットが一徹な雰囲気を増長しております。膨大なレコード(CD)を残したわりに、レパートリーは意外に狭くもっぱらドイツ語圏の作品、つまり、ベートーヴェン、ハイドン、モーツアルト、シューベルト、ブラームス、シューマン、リスト・・・がメインです。

brendel01.jpg
それで、CDが114枚!?と驚くのですが、このオジサン、同じ曲を何度も繰り返し録音する癖(へき)があるんですなあ。もちろん、それらの「全録音」が掲題CDボックスセットには網羅されております。

再録が多い曲はたとえばベートーヴェンのピアノソナタ31番の4回(73年、91年、95年、07年)、シューベルトのピアノソナタD960が4回(71年、88年、97年、08年)といった具合。録音時期に、40年以上の隔たりがあっても、演奏スタイルに大差はなく、つまりこの114枚は資料的価値で買うか、熱烈なブレンデル愛好家向けということなんでしょう。

ということで冒頭のハナシに戻ります。自分で買っておきながら言うのもナンですが、

ワタクシ、全然、ブレンデルさんのファンではない、

のです。ブレンデル御大の演奏は「実直」「ブレなし」で好感は持てますが、独特のクセがありますから・・・。そうなると、今買って高値になったら売ろう!と計画したのか、といえば、そうでもなく、ますます「いったい、なぜオレはこの商品を購入したのだろう」と不思議いっぱいなのであります。

そうそう、ブレンデルさんのCDは20枚弱をすでに保有してましたから、それらが、だぶり(重複)になって、むしろ虚しかったりする。ちなみにお気に入りは渋めのブラームスとウエーバーの作品集(以下)。

brendel03.jpg
自分のした行動が理解できなくなるのは、加齢によるボケでしょうかね。

と、ちょっとばかり当商品をネガティヴに言い過ぎた感がありますね。いまさらのフォローですが1997年から1998年にかけて録音されたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(全5曲)は素晴らしい出来栄えです。サポートするのは、サー・サイモン・ラトル指揮のウイーン・フィルであります。

brendel08.jpg
あとは、1991年録音のブラームスのピアノ協奏曲2番。共演するアバドさん指揮ベルリン・フィルも堂々たる演奏でヨロシイのです。このCD、初出はフィリップスからのリリースでしたが(私が持っているのはこれ)、その後、フィリップス(の音楽部門)がデッカに吸収されたため、ジャケット枠がDECCAに変わったなあ、ちょっと寂しいぜ・・・って、オレは何の話をしているのだ。

brendel05.jpg
話がさらなる深みにはまって、泥沼化しそうなので本日は、このへんでお終いっす!

nice!(1)  コメント(0) 

今峰由香さん(ピアノ)による感動的なシューベルト・リサイタルで2017年を締めくくりました。 [クラシック音楽]

今年(2017年)も残すところあと2日ですね。

月1回のペースで拝見してきた2017年のクラシック音楽コンサート&リサイタル。ものすごく感動したものもあれば、正直、イマイチつうものもあり(後者はブログに取り上げなかった)、まあ、その点は例年と変わるところはありません。とはいえ重要なのは1年を締めくくる12月最後のステージであります。よーするに終わりよければ全て良し!というわけ。

世間で年末になると異常人気(?)を誇るベートーヴェン(交響曲)9番には、ワタクシ、全く食指が動きません。選択肢のせばまった12月はクラシック音楽ファンにとって、悩ましい月でもありますが、いや、世の中はうまくできておりますなあ。こんな素晴らしい演奏会があるんですから。

ドイツで活躍するピアニスト、今峰由香さんによるシューベルト・リサイタルです。12月22日(金)、場所は代々木のHakujuホールです。

imamine02.jpg
プログラムをみて心が震える方、アナタにはシンパシーを感じます。感じられても困るでしょうけど・・・。そうプログラムがピアノ・ソナタ20番、21番。つまりシューベルトがつくった最後のピアノソナタ2曲なんであります。

この長大なソナタをふたつ並べるだけでも、ピアニストの勇気というか、シューベルト愛をびしびし感じて目頭が熱くなってしまう。

そりゃあそうでしょう。これらの曲はベートーヴェン、モーツアルト、ショパンらの書くような「ちゃんとした」曲ではなく(シューベルトさん、すいません!)、個人の心情吐露といいましょうか、その「うつろい」「とりとめのなさ」が魅力なのです。それゆえ、1曲40分間という長丁場を、聴くに堪える演奏を続けるだけで大変。さらに、聴衆を感動させるとなると、至難の業といえましょう。

こーゆー特殊な楽曲ゆえ、昔は、録音も少なく、ましてやリサイタルでの実演など、まれでした・・・という能書きは終わりにして、当日の今峰由香さんの演奏です。

いやあ、今峰さんの演奏に対してワタクシごときがコメントなど無理。

言葉が出ないほどの感動しました。

ピアノソナタ20番は第四楽章から、ピアノソナタ21番は第一楽章からボーボーと泣いてしまった。そりゃそうでしょう。シューベルトの「遺作」を意識してか、暗く陰鬱な側面を強調する演奏が横行する中、今峰さんの演奏は違うのです。むしろ随所にシューベルトの若々しさを感じさせてくれます。そのチャーミングさがあるからこそ、悲しみがいっそう胸に迫って来る、そんな名演を涙なしに聴けるものか。

感情に溺れることなく、きっちりと弾き切って、なおかつ、これだけ感興をあふれさせる、とは、

今峰由香さん、恐るべし!

ちなみにステージに登場した今峰さんは細身の美人。天は、ここで二物を与えたかあ・・・とため息。

ふだんはドイツのミュンヘン音楽大学で教鞭をとっておられるそうで、日本での演奏会は多くないですが、次に来日されたときも絶対に実演を聴きに行くぞ!と固くココロに誓いました。ありがとうございました!


以上で、2017年の最後に拝見した、感動的なリサイタルの報告はお終い。

で、ここから話は変わって2017年の総括です。

今年拝見したクラシック音楽の演奏会ベスト1を挙げるとすれば、これで決まり!

アリーナ・イヴラギモヴァさん(ヴァイオリン)と、セドリク・ティベルギアンさん(ピアノ)のデュオによるオール・シューベルト・リサイタルです。うわ、ここでもシューベルトだ。2017年10月12日、名古屋の電文ザ・コンサートホールで拝見しました。詳細は、そのときのブログ記事(→ここ)を参照ください。

他にも素晴らしい演奏会はありました。チョン・ミョンフンさん指揮によるマーラー交響曲2番「復活」(記事は→ここ)、年始(1月3日)の小山実稚恵さんの弾くラフマニノフのピアノ協奏曲3番。ムズカシイお名前のカティア・ブニアティシヴィリさんのチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番(記事は→ここ)にも、ビリビリッとしびれました。

つらつらと思い返してみると良いステージに出会えた2017年でした。来年も楽しみだなあ~。すでに4つの演奏会のチケットを購入済みですが、2018年1月の、ワタクシが愛するプロコフィエフのピアノ協奏曲1番に期待が高まります。

これがあるから、クラシック音楽はやめられないのだ。

と言いつつ2018年はヘヴィーメタル、ハードロックのライヴにも行っちゃぜえ~!と愉快は止まらない。ちゃんちゃん。

nice!(0)  コメント(0) 

アマチュアオケ、東京ハートフェルトフィルの演奏会でライン河を周遊したことを思い出した日。 [クラシック音楽]

2017年11月23日、木曜の祝日。

2005年創立の東京ハートフェルトフィルハーモニー管弦楽団というアマチュアオーケストラの、第15回演奏会に伺いました。会場は埼玉県にある川口総合文化センター「リリア」であります。

東京ハート01.jpg
整理券をいただき入場無料のコンサート。リリアは建物もメインホールも立派でした。

東京ハート02.jpg
当オーケストラの演奏会は初体験です。テーマに即した選曲という企画が良いですね。今回テーマは「大いなる川とともに」だそうで大河に関連する曲が並びます。1曲目はスメタナ作曲「ヴァルタヴァ(モルダウ)」、2曲目がシベリウスの「トゥオネラの白鳥」、最後の3曲目がシューマンの交響曲3番「ライン」でした。

どの曲も楽しませていただき、ありがとうございます。ただ苦言を呈したい点はありました。2曲目「トゥオネラの白鳥」は全体に弱音でゆったり流れる曲で、地味ながらしみじみとした味がある・・・はずが、会場に来ているお子様たちの泣き声、騒ぎ声、わめき声が終始ホールに響き渡いて、なんだか分からなくなりました。ファミリーコンサートと銘打った無料のコンサートですので、乳幼児同伴OKなのでしょうけど、クラシック音楽を聴く環境には程遠いと言わざるをえません。

ココロの狭いワタクシ、子供たちのわめき声は耐えがたい苦痛でした。無料だからうるさくても仕方ない、と納得できるハナシではないと思う。申し訳ないが、今後、このオーケストラのコンサートに私は二度と行かないでしょう。

さて最後の曲、シューマンの交響曲「ライン」について。実演で聴いたのは25年ぶり。私にとってシューマンの交響曲は、どれも掴みどころがなく、ぼやけた曲という偏見があり、食指が動かんのです。CDでもあまり聴かないね。

ただし今回、「ライン」の冒頭のテーマを聞いたとき、ああ、懐かしいなあ~と感慨深かったです。

昔、シゴトでドイツに行ったとき休日にケルン大聖堂を拝見しました。見事な建築です。そのあとライン河へ向かい、船着き場から観光船に乗り、ライン河周遊をしたのです。その船着き場で、スピーカーから流れていたのが、まさにシューマンの交響曲第3番「ライン」の冒頭箇所。

それがまあ、怒りでこぶしが固くなるほどの最悪の音質と、大音量で、名曲も台無し!余計なサービス、ここに極まれり、であります。シューマンゆかりの地で、なんという体たらくであろうか。

そうか、あのヒドイ音質とバカでかい音量以来、私はこの曲が苦手になったのだなあ(と他人のせいにしてみた)。

とはいえ、11月23日のコンサートで拝聴したのも何かの縁。帰宅してCD棚を眺めると、意外にも、ワタクシ、6種類もの「ライン」のディスクを保有してました(いつの間に買ったのやら、覚えておらんが・・・)。

ざっと聴いて、やっぱりこの演奏が良いなあ~と自分の嗜好が不変なことを確認した次第。その録音は、カルロ=マリア・ジュリーニさん指揮、ロスアンジェルス・フィルによるグラムフォン盤(1980年録音)です。どうです、クラシック音楽ファンなら懐かしいでしょう!なぜ、ベートーヴェン交響曲5番「運命」とシューマンの「ライン」をカップリングするのか?と学生時代に感じた素朴な疑問が、35年経った今でも頭をよぎる名盤であります。

東京ハート03.jpg
話が散らかったところで、今日はこの辺でお終いっ!ではでは!

nice!(1)  コメント(0) 

ル スコアール管弦楽団の演奏会。大曲マーラー交響曲第3番の終楽章に涙ボーボーの日。 [クラシック音楽]

2017年11月19日(日)、ル スコアール管弦楽団の第43回演奏会を拝見しました。会場は墨田区錦糸町の、すみだトリフォニーホールであります。

ルスコアーレ01.jpg
当オーケストラの高い技術と、音楽への深い愛は、前回(2017年7月1日、第42回)のコンサートで、十分に理解しております(前回記事は→ここクリック)。

良い意味での予想通り、今回も素晴らしいパフォーマンスを展開してくださいました。ありがとうございます!

いやもう、お世辞でもなんでもなく、在京プロオケのルーチンワーク(失礼)に比べ、ル スコアール管の演奏のほうが、どれほど「魂」がこもっていることか。そもそもクラシック音楽コンサートは、よほどの現代曲でも取り上げない限り、20世紀以前に作曲された文字通り「クラシックな」楽曲を聴くわけです。そこに求められるのは「繰り返し演奏されてきた過去の曲を、いま、どう弾くのか」という一点であり、つまり、演奏にこもったココロ、その発露に一期一会の感動があると思います。

上手い演奏をなぞるだけなら、錦糸町に出かけず、自宅で、イタリア製ソナス・ファベール社スピーカー(←ここで自慢が入った)でアバド指揮ウィーンフィルのCDを聴けばよいわけです。

おっとテーマがずるずる別方向に逸れているので、11月19日の演奏会にハナシを戻しましょう。

まず、今回、ル スコアール管の取り上げた楽曲がすごい。なんと!

大曲の、マーラー作曲、交響曲第3番であります。

100分という演奏時間だけでも、うぐ、と唸って腰が引けますが、大所帯オーケストラに加えてステージ上には女声独唱、女声合唱、少年合唱が加わり、ヴィジュアルも壮観であります。交響曲第8番「千人」に比べれば小規模とはいえ、これだけマッシヴな曲を選ぶとは恐るべし!

演奏について書きます。ワタクシ、歳をとったせいか学童(少年)たちが横一列に並んで、一生懸命に「リンドン♪ リンドン♪」と歌う様子をみるだけで、目がしらがジーンと熱くなる。ああ、たまらん。そのあとに続く最終楽章(第6楽章)。それだけで30分弱の長丁場ですけど、ここに至り、もう涙が止まらない。

なんという美しい音楽、なんという希望に満ちた音楽でありましょう。マーラーの交響曲の美メロといえば、第5番のアダージョや、第6番第一楽章の第二テーマ、あるいは、第4番、第9番が挙がるのかもしれないが、ワタクシは断然、第3番の終楽章だと思う。

こんなにしんみりと、しかし温かく心に訴えかける音楽を、あの神経質そうなご面相のマーラー御大が本当に作ったのかあ!?リンドン~リンドン~・・・いや、それは楽章が違うわっ!

クラシック音楽ファンからツッコミを受けそうですが、この終楽章を聴くと、ワタクシはエルガーの名曲「エニグマ・ヴァリエーション」の第9変奏=ニムロッドを連想してしまう。あの静けさ、あの深さ。。。ハナシはさらに逸れますが、これらの曲をきくたび信奉するライプニッツ著「モナドロジー」の最後を飾る「世界は必ず良くなる!」という言葉を、実感として確信するワタクシです。そう、こんな美しい音楽がある世界ならば、必然的に幸福に向かわなければ!・・・お、今日のオレ、カッコいいこと言った。

というわけで、涙、涙のまま、マーラーの交響曲第3番の演奏を聴き終えました。素晴らしかった!パチパチ。

ちなみにコンサートホールでワタクシの斜め前に座っておられた見ず知らずの女性も、曲後半、さかんにハンカチで目を押さえておりました。連帯感を感じましたね~。

感動の勢いで好き勝手に書いて、例によってハナシが散らかった。このあたりで終わりとしましょう。チャオーーー。

【蛇足】 マーラーの交響曲3番の名盤として、ワタクシはギーレンさん指揮のこの盤を挙げたい。地味ながらバランス感覚がたまらない!交響曲全集も出ています。一家に一セットは必須でしょう(ほめ過ぎ?)。

ルスコアーレ02.jpg

nice!(0)  コメント(0) 

クラシックコンサート。カティア・ブニアティシヴィリさんの弾くチャイコフスキー「ピアノ協奏曲1番」が物凄い! [クラシック音楽]

本日(2017年11月11日)は墨田区錦糸町の、すみだトリフォニーホールで新日本フィルのコンサートを拝見しました。

指揮は同楽団の音楽監督、上岡敏之さん。協奏曲ソリストに飛ぶ鳥落とす勢いのピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリさん(1987年生、ジョージア=旧名グルジア出身)を迎えてのステージであります。

死の島02.jpg
プログラムは協奏曲を2曲目に置き、前半(1曲目)がラフマニノフの交響詩「死の島」、後半(3曲目)がマックス・レーガーの管弦楽曲「ベックリンによる4つの音詩」・・・という意欲的つうかマニアックな品揃え。毎回似たような有名定番曲が並ぶ昨今のクラシック・コンサートにウンザリ気味のワタクシは、新日本フィルさん、頑張ったなあ~と当企画に拍手を送りたいです。

とはいえ今回のハイライトは、やはりカティアさんがピアノを弾くチャイコフスキーに決まり!ですな。すいません(謝ることはないか)。

それにしても彼女のお名前、Khatia Buniatishivili、のラストネーム=「ブニアティシヴィリ」って、めちゃムズカしくないですか。歳のせいか日本人の名さえ覚えられないワタクシには厳しい。ピアニストでは、最近やっとセドリク・テェベルギアンさんの名が頭に定着したと思ったら、若手のマキシム・エメチェニチェフさんが台頭し、もう人名を覚える努力は放棄しようかな・・・。

ハナシを戻します。カティア・ブニアティシヴィリさんの弾くチャイコのピアノ協奏曲1番です。

カティアさんといえば、同業ユジャ・ワンさんやヴァイオリニストのコパチンスカヤさんと双璧をなす「わが道を往くアーチスト」であり、その独自性がキワモノ扱いでなくプラス評価を受ける稀有な存在ですね。いまや世界的な演奏家、と言えましょう。

彼女の演奏といえば、独特のフレージング(節回し)、ピアニッシモとフォルテシモの音量差、止まりそうなスローテンポから超音速への移行・・・その極端なダイナミックさ、にありますね。

細部へのこだわりも尋常ではありません。たとえば、CDリリースされている「展覧会の絵」は、すごい、というより「ぎょっとする」の形容がぴったりの異形表現で、さぞかし評論家の方々は困惑されたことでございましょう。

死の島03.jpg
さて、11月11日は、ピアノ・リサイタル(独奏)ではなく、協奏曲ですから、それほどに極端ではないにしても強/弱、速/遅、を使い分け、変幻自在のカティア・ワールドを体現してくださいました。

実演でのほれぼれしたポイントは、一音一音、細部に神経質なくらい気を使っているのに、ちゃんと曲全体として、まとまっている構成力の凄さです。楽譜に書かれた音楽を演奏する、というより、もはや、完全なる音楽の創造といっても良いでしょう。カデンツアでも、その美点が発揮されていましたね。

自慢じゃないが、ワタクシ、チャイコのピアノ協奏曲(1番)は、さまざまなピアニストの実演で20回以上は聴いていますけど、過去のどのステージより、カティアさんの演奏はエクセントリックであり、しかし、これほどの説得力の強い表現にも出会った記憶がありません。

いったい何者なのだ、あなたは!!

カティアさんのように、超絶技巧とともに、唯一無二の世界観を併せ持つアーチストが登場する限りは、「年寄りの音楽」と揶揄され化石扱いされるクラシック音楽にも、明るい未来がある!絶対に滅びないぞお!と嬉しい確信を持っちゃいますね。

いや、本当に素晴らしかった。おおいに泣かせていただきました。カティアさんのピアノ・リサイタルにも、ぜひ行きたいなあと思いましたね。

以下、蛇足です。今回のコンサートのラストをかざったマックス・レーガー作曲「ベックリンによる4つの音詩」。少々コメントのしづらい面妖な楽曲ではありますが、とはいえ、音楽家レーガーにインスピレーションを与えた、ベックリンの絵画は、すごいものだと思います。いくつか異筆のある名作「死の島」の、不可解で不気味な雰囲気、ワタクシも大好きですぜ。

死の島01.jpg
「ベックリン展」、都内の美術館で開催されないかなぁーーーと、最後は絵のハナシでしめくくり。ちゃんちゃん。

nice!(1)  コメント(0) 

イブラギモヴァ、ティベルギアンの名コンビによるシューベルト・リサイタルを名古屋にて拝見。 [クラシック音楽]

ヴァイオリニストのアリーナ・イブラギモヴァさんと、ピアニストのセドリック・ティベルギアンさんの美女美男コンビによるリサイタルについて取り上げます。彼らの活躍については、当ブログで何度か取り上げてきました。

これまで拝見したベートーヴェンと、モーツアルトの、それぞれのヴァイオリンソナタ演奏会は、ワタクシの心に深~く刻み込まれ、次はいつ日本に来てくれるのだろう、とお二人を心待ちにしていたわけです。

そして2017年。ふたたび日本へ来てくれました。ありがとう!さらにワタクシの期待に応えるかのように、プログラムはオール・シューベルトなのであります。うはあ、泣ける。それだけでも泣ける。

ベートーヴェンとモーツアルトが偉大なのは分かるが、ワタクシはどうも食いつけない。心から愛する音楽、と言い切れるのは断然、シューベルト作品であります。地味ながら、なんともいえない哀愁と、心震わす美しいメロディは聴くたびにブルッとしてしまいます。

これまで、お二人のリサイタルはすべて東京銀座の王子ホールで拝見しましたが、今回は、出張移動との兼ね合いで名古屋のステージを拝見。会場は地下鉄伏見駅ちかく電文ザ・コンサートホールであります。

ari-na01.jpg
関東以外のホールでクラシック音楽を聴くのは久しぶりで新鮮でしたね。当日のプログラムはシューベルトのヴァイオリン・ソナタ3曲(D385、D574、D384)と幻想曲D934の計4曲です。

ari-na02.jpg
語彙貧困で申し訳ありませんけど、お二人の演奏に心底、感動しました。いったいゼンタイ、この興奮を、どう文章にできるというのだ!

無理に言葉をひねり出すなら、アリーナさんとセドリックさんのアグレッシヴな姿勢、既存価値感を打ち破る勇気と技量が、とんでもないハイレベルのシューベルトを生み出しているってわけです。

シューベルトのヴァイオリンソナタといえば「穏やかで甘美」という評価が支配的ゆえ、過去の多くの録音(CD)は聴いていると眠~くなるわけです。ヴァイオリンソナタは、彼の他作品たとえば交響曲、ピアノ五重奏曲「鱒」、ピアノソナタ、歌曲などに比べて不当な格下扱いを受けてる気がする。その元凶は、繰り返しになりますが、過去の微温的演奏なのですよ(断言)。

アリーナさんとセドリックさんのシューベルト演奏を聴いてみなはれ(なぜか関西弁)。既成概念をぶち壊す強烈エネルギーに満ちているんです!とにかくパワフルで熱いっ。

アリーナさんのヴァイオリンの音色の特徴は、少し乾いたガサッとした味わいにあります。世間の誉め言葉にある「ビロードのような音色」とは全く違う。シンプルで生々しいのです。フレーズの「入り」でガツッと強くアタックしてからデクレッシェンド気味にすうーっと伸ばすことで、音色にメリハリと微妙な陰影が付加されます。なんたる絶妙。なんたるセンス!たまりませんなあ。

クラシック音楽で使われない言葉ですが、彼女のヴァイオリンには一種独特の「グルーヴ」があるんです。それがワタクシのツボに、バシバシとはまるのです!

フレーズを均一な音で弾く日本のヴァイオリニストが、もしも同じことをすれば、ただ「あざとい」だけでしょう。しかし体内から自然に感興が沸きだすアリーナさんに、不自然さや違和感は皆無です。もちろんセドリックさんのピアノが強めのアタックと振幅の大きなプレイで、アリーナさんの美点を引き立てているわけですが・・・。

お二人が英ハイペリン・レーベルからリリースしたシューベルトのヴァイオリン・ソナタCDの演奏よりも、ギアアップした今回のステージに嬉しくなっちゃいました。そうです、演奏会とは一期一会の場、これくらいぶっこんでくれないと面白くないのであります。

大満足で会場を出たワタクシ、次回来日でお二人が何を取り上げるのかに、すでに関心が向かっておりました。順当な流れとしてはブラームスでしょうけど、あるいは、フランスの複数の作曲家の作品を並べる選択もアリですね。

こんなに私を興奮させてくれるアーチスト、そうそうおりませんので来年も絶対にリサイタルにいくぞお!と気合がはいったところで今日はお終いっ。ちゃおー。

nice!(1)  コメント(0) 

8月に満喫したクラシック音楽は、ヘンデル、であります! [クラシック音楽]

クラシック音楽ネタというだけでマニアック臭が漂うのに、本日取り上げる作曲家は、そのなかでもマニアック度が高いと言えましょう。一般認識はたぶん、「名前は知っているけど、何を作曲したかピンとこない」・・・というものでしょう。その方とは、

ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデルさん(1685年~1759年)

であります。1685年といえばバッハ御大のお生まれになった年。つまりヘンデルさんとバッハさんは同い年です。ちなみに、ワタクシはアメリカの映画俳優トム・クルーズさんと同い年だあっ・・・と、どーでもいい話ですいません。

ヘンデルさんはドイツ生まれでありながらイギリスで活躍した作曲家。なので国際的にはお名前も、ジョージ・フレデリック・ハンデル、と英語読みするらしい(←ウィキペディアで仕込んだ情報)。ドイツ生まれ、ドイツ育ち、ドイツで活躍したバッハさんとは同時代のヒトでありながら、作風も生き方も正反対というのが面白いですね。

さて今年(2017年)8月の某日。

自宅のオーディオ部屋で「フォーリナー」の初期アルバム5枚と、「ヴァン・ヘイレン」の初期アルバム4枚を通しで聴いて、ノスタルジーに浸ったワタクシは、引き続き、テーブルに平置きしていた「ボストン」のファーストアルバム(邦題「幻想飛行」)を手に取って、オヤ?と思ったのであります。ケバいジャケイラストのボストンのCDの下から、なぜかヘンデルのCDが出てきました。

それがジーン・ラモンさん率いるターフェルムジーク・バロック管によるヘンデル「合奏協奏曲(作品3)全6曲」(1991年録音)であります。合奏協奏曲=コンチェルトグロッソという形式の曲自体ここ10年聴いてないなあ、と、プレーヤーにかけると、いやあ、これが良いのです。トリオソナタ隊と合奏隊の掛け合いが、2017年のワタクシの気分にしっくりくる(なんのこっちゃ)。

ヘンデル03.jpg
てなわけで、トム・ショルツさんには申し訳ないが「ボストン」を聴くのはやめ、いっきにヘンデル・モードに突入でございます。

膨大な数のオペラ、オラトリオを作曲したヘンデルさんですが、日本で認知されているのは「メサイア」くらいでしょうかね。しかしハレルヤコーラスを今更聴きたいわけではないので「メサイア」はパスだ(驚いたことに、自宅CD棚をチェックしたら、「メサイア」のCDが4セットもありました。。。いつの間にこんなに買ったのか)。

ベタですが、ワタクシが選んだディスクはこれ。ヘンデル・コレクションと称して、有名な「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」を収録した2枚組。ホグウッドさん指揮、エンシェント管の1970年代後半~1990年録音の編集版ですね。

ヘンデル02.jpg
なんともまあミヤビ(雅)な空気が室内に漂う演奏であります。こんなん聴きながら当時のイギリス王侯貴族たちは、舟遊び、あるいは、花火見物をしたのであろうか・・・と想像を巡らせるわけです。

しかし!ヘンデル楽曲の演奏には、もうちょっと「気」を入れてほしい、と不完全燃焼気分が残り、ま、途中をはしょって、今回行きついた、ツボにはまったCDはこれであります。どーん。

トン・コープマンさんのオルガン演奏&指揮によるヘンデル「オルガン協奏曲集(作品7、作品4)」の2枚組CD。録音は1984年であります。

ヘンデル01.jpg
いやあ、これは素晴らしい!

同曲に、もっと評価の高い録音もあるのでしょうけど、私はこれを一押しですね。コープマンさんの演奏の何か良いかと言えば、いわゆる「ノリ」ですな。独特の「グルーヴ」があるんです。バロック音楽をいかにも学究的につまらなそ~うに演奏するのではなく、愉快で楽しい音楽として提示する。だから、世間評価に歯向かうようですが、コープマンさんにバッハは合わないように思う。合うのはハイドンとヘンデルですよ。

今回CDの解説を読んで、目からウロコだったことがあります。ヘンデルのオルガン曲が、バッハのオルガン曲に比べ、あまりに俗っぽいので「うーん、ヘンデルさんって軽いヒトだったのねえ」と勝手に思い込んでいたワタクシ。そうじゃないんですね。バッハのオルガン曲は「教会用」つまり宗教式典と結びついているので荘厳かつ威圧的であって、ヘンデルのオルガン曲は、大曲(オラトリオやオペラ)の演奏会の休憩タイムの「息抜き用」だという。使用するオルガンも異なるそうな。要するに用途・目的・楽器が全く違っていたんですね。

いやあ、勉強になったなあ。ははは。

ところでヘンデルさんのオルガン協奏曲の多くに、「アド・リビトゥム」と記載の楽章が登場します。これが面白いんですねえ。アド・リビトゥムとは「アド・リブ」のこと。つまり楽譜はなく(あってもアウトラインのみ)、演奏者の即興に委ねられているんです。もちろん作曲された当時は、鍵盤楽器の名手だったヘンデルさん自身がアドリブで弾いたわけです。何を言いたいかつうと、作曲家と演奏家のシゴトが完全に分離した現在において、アドリブ演奏を求められ見事にその期待に応えられるクラシック演奏家が、いまはどれだけいるのかねえ、という話。

ヘンデルさんのオルガン協奏曲は、演奏者に、演奏能力だけでなく、メロディセンスと楽曲全体のバランス感覚までを問う厳しい試練だとも言えますね。ちなみにトン・コープマンさんのオルガン演奏は、その点もバッチリ!なのであります。ハイ。

本日は以上でお終いっ。

nice!(0)  コメント(0) 

ワレリー・ゲルギエフさん指揮 PMFオーケストラの東京公演(2017年8月1日)へ行った話 [クラシック音楽]

10日ほど前、ロシアの名匠ワレリー・ゲルギエフさん指揮によるPMFオーケストラの東京演奏会を聴きにいきました。2017年8月1日(火)、会場は上野にある東京文化会館であります。

geru01.jpg
クラシック音楽ファンならゲルギエフさんはご存じでしょうけど、PMFオーケストラってなに?と疑問に思うかもしれませんね。

マリインスキー歌劇場を本拠地にベルリン・フィル、ウィーン・フィルなど名だたる一流オケを指揮するゲルギエフさんが登場するからには、PMFオーケストラは凄腕メンツ集団か?と想像するやもしれません。そうではございません。PMFオーケストラは世界中から選抜された若手奏者が、7月の札幌で1か月間の教育(合宿)を経て演奏を披露する「研修成果オケ」なのであります。などというワタクシの拙い説明よりPMF(パンパシフィック・ミュージック・フェスティバル)HPの文章を抜粋したほうが早いですな。

=====以下、PMFのHPより転記=====

世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭 パシ フィック・ミュージック・フェスティバル

パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)は、20世紀を代表する指揮者、作曲家のレナード・バーンスタインによって1990年に札幌に創設された国際教育音楽祭です。これまで四半世紀にわたり、世界中に延べ3,300人以上の優秀な音楽家を輩出してきました。

PMFの中心は、世界を代表する音楽家を教授陣に迎え、オーディションで選ばれた世界各地から集まる若手音楽家を育成する教育プログラム「PMFアカデミー」。豊かな才能を持つアカデミー生たちは、毎年7月の約1カ月間、教授陣から高い技術と豊富な経験を受けつぎ、音楽を通じた国際交流、国際相互理解を深めています。教育の成果は、札幌をはじめ各地で開催される演奏会で広く披露されます。特に、アカデミー生により編成される「PMFオーケストラ」は、世界トップレベル・アジア随一のユースオーケストラとして、毎年多くの聴衆を魅了しています。

===== HPからの転記おわり ======

以上がPMFオーケストラの紹介でございます。では8月1日の東京演奏会について書きます。プログラムは前半がワグナーの歌劇「タンホイザー」序曲と、ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲1番」。休憩をはさんだ後半はシューベルトの交響曲8番(昔は9番)「グレイト」という王道系であります。

と前置きが長いわりにナンですが演奏へのコメントは今回は「無し」とし、応援のエールのみといたします。

若手のみなさん、頑張っておられましたね!

これからも頑張ってくださいね!

良いアーチストになってくださいね!

そう、若手奏者が必死に頑張ってるのに、演奏ウンヌンなんぞ野暮を言っちゃいけません。名匠ゲルギエフさんのもと、音楽表現という大テーマへ前向きに取り組む姿勢、それだけで良いのです!(それにしてはチケット代が高いね、というツッコミもあるが、下世話な考えはNGだっ)。

そんなわけで、PMFオーケストラの演奏会へのコメントはこれでお終いっ!

というのも味気ないので、演奏とは直接関係ない話を書きます。ワグナー「タンホイザー」序曲を聴いていたら、歌劇「タンホイザー」を実演で観たくなりましたね。ベルリン・ドイツオペラの日本公演で観たのは10年以上も前。主役はルネ・コロさんだったなあ。エリザベト役の女性歌手が恰幅が良く(要するに太ってて)、彼女を手に入れたいと頑張る設定の主人公ハインリッヒへの感情移入が難しかったわなあ・・・と、そこ言っちゃいけないね。とはいえ、エリザベト役にはぜひとも痩身の美人をキャスティングしてほしいです、関係者の皆さま、お願いっ!

次に指揮者のワレリー・ゲルギエフさん。実演を拝見するのは3度目です。初めての公演は、10年以上前のプロコフィエフ、バレエ「ロミオとジュリエット」(横浜にて)。演奏会形式ではなくバレエ公演で最高に感動しました。私は、バレエというとチャイコの「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」よりも、プロコフィエフの「ロミ&ジュリ」が好きなんじゃ~。

うむむ、PMFオケの演奏会をきっかけに、オペラとバレエの公演を観たくなる予想外の展開です。そうだ、オペラならリヒャルト・シュトラウス「サロメ」を観たいなあ~。でも、サロメ役の歌手が恰幅良かったらどうしよう。ベーム指揮ウイーン・フィルの映像(DVD)でサロメを演じたストラータスさんの魅力的な容姿が、ワタクシの脳内に刷り込まれてますので、太ったサロメには耐えられない・・・などと別方向へ期待と懸念が膨らんだところで、今日はお終いっ。

nice!(0)  コメント(0) 
前の10件 | - クラシック音楽 ブログトップ