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ル スコアール管弦楽団の演奏会。大曲マーラー交響曲第3番の終楽章に涙ボーボーの日。 [クラシック音楽]

2017年11月19日(日)、ル スコアール管弦楽団の第43回演奏会を拝見しました。会場は墨田区錦糸町の、すみだトリフォニーホールであります。

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当オーケストラの高い技術と、音楽への深い愛は、前回(2017年7月1日、第42回)のコンサートで、十分に理解しております(前回記事は→ここクリック)。

良い意味での予想通り、今回も素晴らしいパフォーマンスを展開してくださいました。ありがとうございます!

いやもう、お世辞でもなんでもなく、在京プロオケのルーチンワーク(失礼)に比べ、ル スコアール管の演奏のほうが、どれほど「魂」がこもっていることか。そもそもクラシック音楽コンサートは、よほどの現代曲でも取り上げない限り、20世紀以前に作曲された文字通り「クラシックな」楽曲を聴くわけです。そこに求められるのは「繰り返し演奏されてきた過去の曲を、いま、どう弾くのか」という一点であり、つまり、演奏にこもったココロ、その発露に一期一会の感動があると思います。

上手い演奏をなぞるだけなら、錦糸町に出かけず、自宅で、イタリア製ソナス・ファベール社スピーカー(←ここで自慢が入った)でアバド指揮ウィーンフィルのCDを聴けばよいわけです。

おっとテーマがずるずる別方向に逸れているので、11月19日の演奏会にハナシを戻しましょう。

まず、今回、ル スコアール管の取り上げた楽曲がすごい。なんと!

大曲の、マーラー作曲、交響曲第3番であります。

100分という演奏時間だけでも、うぐ、と唸って腰が引けますが、大所帯オーケストラに加えてステージ上には女声独唱、女声合唱、少年合唱が加わり、ヴィジュアルも壮観であります。交響曲第8番「千人」に比べれば小規模とはいえ、これだけマッシヴな曲を選ぶとは恐るべし!

演奏について書きます。ワタクシ、歳をとったせいか学童(少年)たちが横一列に並んで、一生懸命に「リンドン♪ リンドン♪」と歌う様子をみるだけで、目がしらがジーンと熱くなる。ああ、たまらん。そのあとに続く最終楽章(第6楽章)。それだけで30分弱の長丁場ですけど、ここに至り、もう涙が止まらない。

なんという美しい音楽、なんという希望に満ちた音楽でありましょう。マーラーの交響曲の美メロといえば、第5番のアダージョや、第6番第一楽章の第二テーマ、あるいは、第4番、第9番が挙がるのかもしれないが、ワタクシは断然、第3番の終楽章だと思う。

こんなにしんみりと、しかし温かく心に訴えかける音楽を、あの神経質そうなご面相のマーラー御大が本当に作ったのかあ!?リンドン~リンドン~・・・いや、それは楽章が違うわっ!

クラシック音楽ファンからツッコミを受けそうですが、この終楽章を聴くと、ワタクシはエルガーの名曲「エニグマ・ヴァリエーション」の第9変奏=ニムロッドを連想してしまう。あの静けさ、あの深さ。。。ハナシはさらに逸れますが、これらの曲をきくたび信奉するライプニッツ著「モナドロジー」の最後を飾る「世界は必ず良くなる!」という言葉を、実感として確信するワタクシです。そう、こんな美しい音楽がある世界ならば、必然的に幸福に向かわなければ!・・・お、今日のオレ、カッコいいこと言った。

というわけで、涙、涙のまま、マーラーの交響曲第3番の演奏を聴き終えました。素晴らしかった!パチパチ。

ちなみにコンサートホールでワタクシの斜め前に座っておられた見ず知らずの女性も、曲後半、さかんにハンカチで目を押さえておりました。連帯感を感じましたね~。

感動の勢いで好き勝手に書いて、例によってハナシが散らかった。このあたりで終わりとしましょう。チャオーーー。

【蛇足】 マーラーの交響曲3番の名盤として、ワタクシはギーレンさん指揮のこの盤を挙げたい。地味ながらバランス感覚がたまらない!交響曲全集も出ています。一家に一セットは必須でしょう(ほめ過ぎ?)。

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クラシックコンサート。カティア・ブニアティシヴィリさんの弾くチャイコフスキー「ピアノ協奏曲1番」が物凄い! [クラシック音楽]

本日(2017年11月11日)は墨田区錦糸町の、すみだトリフォニーホールで新日本フィルのコンサートを拝見しました。

指揮は同楽団の音楽監督、上岡敏之さん。協奏曲ソリストに飛ぶ鳥落とす勢いのピアニスト、カティア・ブニアティシヴィリさん(1987年生、ジョージア=旧名グルジア出身)を迎えてのステージであります。

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プログラムは協奏曲を2曲目に置き、前半(1曲目)がラフマニノフの交響詩「死の島」、後半(3曲目)がマックス・レーガーの管弦楽曲「ベックリンによる4つの音詩」・・・という意欲的つうかマニアックな品揃え。毎回似たような有名定番曲が並ぶ昨今のクラシック・コンサートにウンザリ気味のワタクシは、新日本フィルさん、頑張ったなあ~と当企画に拍手を送りたいです。

とはいえ今回のハイライトは、やはりカティアさんがピアノを弾くチャイコフスキーに決まり!ですな。すいません(謝ることはないか)。

それにしても彼女のお名前、Khatia Buniatishivili、のラストネーム=「ブニアティシヴィリ」って、めちゃムズカしくないですか。歳のせいか日本人の名さえ覚えられないワタクシには厳しい。ピアニストでは、最近やっとセドリク・テェベルギアンさんの名が頭に定着したと思ったら、若手のマキシム・エメチェニチェフさんが台頭し、もう人名を覚える努力は放棄しようかな・・・。

ハナシを戻します。カティア・ブニアティシヴィリさんの弾くチャイコのピアノ協奏曲1番です。

カティアさんといえば、同業ユジャ・ワンさんやヴァイオリニストのコパチンスカヤさんと双璧をなす「わが道を往くアーチスト」であり、その独自性がキワモノ扱いでなくプラス評価を受ける稀有な存在ですね。いまや世界的な演奏家、と言えましょう。

彼女の演奏といえば、独特のフレージング(節回し)、ピアニッシモとフォルテシモの音量差、止まりそうなスローテンポから超音速への移行・・・その極端なダイナミックさ、にありますね。

細部へのこだわりも尋常ではありません。たとえば、CDリリースされている「展覧会の絵」は、すごい、というより「ぎょっとする」の形容がぴったりの異形表現で、さぞかし評論家の方々は困惑されたことでございましょう。

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さて、11月11日は、ピアノ・リサイタル(独奏)ではなく、協奏曲ですから、それほどに極端ではないにしても強/弱、速/遅、を使い分け、変幻自在のカティア・ワールドを体現してくださいました。

実演でのほれぼれしたポイントは、一音一音、細部に神経質なくらい気を使っているのに、ちゃんと曲全体として、まとまっている構成力の凄さです。楽譜に書かれた音楽を演奏する、というより、もはや、完全なる音楽の創造といっても良いでしょう。カデンツアでも、その美点が発揮されていましたね。

自慢じゃないが、ワタクシ、チャイコのピアノ協奏曲(1番)は、さまざまなピアニストの実演で20回以上は聴いていますけど、過去のどのステージより、カティアさんの演奏はエクセントリックであり、しかし、これほどの説得力の強い表現にも出会った記憶がありません。

いったい何者なのだ、あなたは!!

カティアさんのように、超絶技巧とともに、唯一無二の世界観を併せ持つアーチストが登場する限りは、「年寄りの音楽」と揶揄され化石扱いされるクラシック音楽にも、明るい未来がある!絶対に滅びないぞお!と嬉しい確信を持っちゃいますね。

いや、本当に素晴らしかった。おおいに泣かせていただきました。カティアさんのピアノ・リサイタルにも、ぜひ行きたいなあと思いましたね。

以下、蛇足です。今回のコンサートのラストをかざったマックス・レーガー作曲「ベックリンによる4つの音詩」。少々コメントのしづらい面妖な楽曲ではありますが、とはいえ、音楽家レーガーにインスピレーションを与えた、ベックリンの絵画は、すごいものだと思います。いくつか異筆のある名作「死の島」の、不可解で不気味な雰囲気、ワタクシも大好きですぜ。

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「ベックリン展」、都内の美術館で開催されないかなぁーーーと、最後は絵のハナシでしめくくり。ちゃんちゃん。

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イブラギモヴァ、ティベルギアンの名コンビによるシューベルト・リサイタルを名古屋にて拝見。 [クラシック音楽]

ヴァイオリニストのアリーナ・イブラギモヴァさんと、ピアニストのセドリック・ティベルギアンさんの美女美男コンビによるリサイタルについて取り上げます。彼らの活躍については、当ブログで何度か取り上げてきました。

これまで拝見したベートーヴェンと、モーツアルトの、それぞれのヴァイオリンソナタ演奏会は、ワタクシの心に深~く刻み込まれ、次はいつ日本に来てくれるのだろう、とお二人を心待ちにしていたわけです。

そして2017年。ふたたび日本へ来てくれました。ありがとう!さらにワタクシの期待に応えるかのように、プログラムはオール・シューベルトなのであります。うはあ、泣ける。それだけでも泣ける。

ベートーヴェンとモーツアルトが偉大なのは分かるが、ワタクシはどうも食いつけない。心から愛する音楽、と言い切れるのは断然、シューベルト作品であります。地味ながら、なんともいえない哀愁と、心震わす美しいメロディは聴くたびにブルッとしてしまいます。

これまで、お二人のリサイタルはすべて東京銀座の王子ホールで拝見しましたが、今回は、出張移動との兼ね合いで名古屋のステージを拝見。会場は地下鉄伏見駅ちかく電文ザ・コンサートホールであります。

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関東以外のホールでクラシック音楽を聴くのは久しぶりで新鮮でしたね。当日のプログラムはシューベルトのヴァイオリン・ソナタ3曲(D385、D574、D384)と幻想曲D934の計4曲です。

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語彙貧困で申し訳ありませんけど、お二人の演奏に心底、感動しました。いったいゼンタイ、この興奮を、どう文章にできるというのだ!

無理に言葉をひねり出すなら、アリーナさんとセドリックさんのアグレッシヴな姿勢、既存価値感を打ち破る勇気と技量が、とんでもないハイレベルのシューベルトを生み出しているってわけです。

シューベルトのヴァイオリンソナタといえば「穏やかで甘美」という評価が支配的ゆえ、過去の多くの録音(CD)は聴いていると眠~くなるわけです。ヴァイオリンソナタは、彼の他作品たとえば交響曲、ピアノ五重奏曲「鱒」、ピアノソナタ、歌曲などに比べて不当な格下扱いを受けてる気がする。その元凶は、繰り返しになりますが、過去の微温的演奏なのですよ(断言)。

アリーナさんとセドリックさんのシューベルト演奏を聴いてみなはれ(なぜか関西弁)。既成概念をぶち壊す強烈エネルギーに満ちているんです!とにかくパワフルで熱いっ。

アリーナさんのヴァイオリンの音色の特徴は、少し乾いたガサッとした味わいにあります。世間の誉め言葉にある「ビロードのような音色」とは全く違う。シンプルで生々しいのです。フレーズの「入り」でガツッと強くアタックしてからデクレッシェンド気味にすうーっと伸ばすことで、音色にメリハリと微妙な陰影が付加されます。なんたる絶妙。なんたるセンス!たまりませんなあ。

クラシック音楽で使われない言葉ですが、彼女のヴァイオリンには一種独特の「グルーヴ」があるんです。それがワタクシのツボに、バシバシとはまるのです!

フレーズを均一な音で弾く日本のヴァイオリニストが、もしも同じことをすれば、ただ「あざとい」だけでしょう。しかし体内から自然に感興が沸きだすアリーナさんに、不自然さや違和感は皆無です。もちろんセドリックさんのピアノが強めのアタックと振幅の大きなプレイで、アリーナさんの美点を引き立てているわけですが・・・。

お二人が英ハイペリン・レーベルからリリースしたシューベルトのヴァイオリン・ソナタCDの演奏よりも、ギアアップした今回のステージに嬉しくなっちゃいました。そうです、演奏会とは一期一会の場、これくらいぶっこんでくれないと面白くないのであります。

大満足で会場を出たワタクシ、次回来日でお二人が何を取り上げるのかに、すでに関心が向かっておりました。順当な流れとしてはブラームスでしょうけど、あるいは、フランスの複数の作曲家の作品を並べる選択もアリですね。

こんなに私を興奮させてくれるアーチスト、そうそうおりませんので来年も絶対にリサイタルにいくぞお!と気合がはいったところで今日はお終いっ。ちゃおー。

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8月に満喫したクラシック音楽は、ヘンデル、であります! [クラシック音楽]

クラシック音楽ネタというだけでマニアック臭が漂うのに、本日取り上げる作曲家は、そのなかでもマニアック度が高いと言えましょう。一般認識はたぶん、「名前は知っているけど、何を作曲したかピンとこない」・・・というものでしょう。その方とは、

ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデルさん(1685年~1759年)

であります。1685年といえばバッハ御大のお生まれになった年。つまりヘンデルさんとバッハさんは同い年です。ちなみに、ワタクシはアメリカの映画俳優トム・クルーズさんと同い年だあっ・・・と、どーでもいい話ですいません。

ヘンデルさんはドイツ生まれでありながらイギリスで活躍した作曲家。なので国際的にはお名前も、ジョージ・フレデリック・ハンデル、と英語読みするらしい(←ウィキペディアで仕込んだ情報)。ドイツ生まれ、ドイツ育ち、ドイツで活躍したバッハさんとは同時代のヒトでありながら、作風も生き方も正反対というのが面白いですね。

さて今年(2017年)8月の某日。

自宅のオーディオ部屋で「フォーリナー」の初期アルバム5枚と、「ヴァン・ヘイレン」の初期アルバム4枚を通しで聴いて、ノスタルジーに浸ったワタクシは、引き続き、テーブルに平置きしていた「ボストン」のファーストアルバム(邦題「幻想飛行」)を手に取って、オヤ?と思ったのであります。ケバいジャケイラストのボストンのCDの下から、なぜかヘンデルのCDが出てきました。

それがジーン・ラモンさん率いるターフェルムジーク・バロック管によるヘンデル「合奏協奏曲(作品3)全6曲」(1991年録音)であります。合奏協奏曲=コンチェルトグロッソという形式の曲自体ここ10年聴いてないなあ、と、プレーヤーにかけると、いやあ、これが良いのです。トリオソナタ隊と合奏隊の掛け合いが、2017年のワタクシの気分にしっくりくる(なんのこっちゃ)。

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てなわけで、トム・ショルツさんには申し訳ないが「ボストン」を聴くのはやめ、いっきにヘンデル・モードに突入でございます。

膨大な数のオペラ、オラトリオを作曲したヘンデルさんですが、日本で認知されているのは「メサイア」くらいでしょうかね。しかしハレルヤコーラスを今更聴きたいわけではないので「メサイア」はパスだ(驚いたことに、自宅CD棚をチェックしたら、「メサイア」のCDが4セットもありました。。。いつの間にこんなに買ったのか)。

ベタですが、ワタクシが選んだディスクはこれ。ヘンデル・コレクションと称して、有名な「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」を収録した2枚組。ホグウッドさん指揮、エンシェント管の1970年代後半~1990年録音の編集版ですね。

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なんともまあミヤビ(雅)な空気が室内に漂う演奏であります。こんなん聴きながら当時のイギリス王侯貴族たちは、舟遊び、あるいは、花火見物をしたのであろうか・・・と想像を巡らせるわけです。

しかし!ヘンデル楽曲の演奏には、もうちょっと「気」を入れてほしい、と不完全燃焼気分が残り、ま、途中をはしょって、今回行きついた、ツボにはまったCDはこれであります。どーん。

トン・コープマンさんのオルガン演奏&指揮によるヘンデル「オルガン協奏曲集(作品7、作品4)」の2枚組CD。録音は1984年であります。

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いやあ、これは素晴らしい!

同曲に、もっと評価の高い録音もあるのでしょうけど、私はこれを一押しですね。コープマンさんの演奏の何か良いかと言えば、いわゆる「ノリ」ですな。独特の「グルーヴ」があるんです。バロック音楽をいかにも学究的につまらなそ~うに演奏するのではなく、愉快で楽しい音楽として提示する。だから、世間評価に歯向かうようですが、コープマンさんにバッハは合わないように思う。合うのはハイドンとヘンデルですよ。

今回CDの解説を読んで、目からウロコだったことがあります。ヘンデルのオルガン曲が、バッハのオルガン曲に比べ、あまりに俗っぽいので「うーん、ヘンデルさんって軽いヒトだったのねえ」と勝手に思い込んでいたワタクシ。そうじゃないんですね。バッハのオルガン曲は「教会用」つまり宗教式典と結びついているので荘厳かつ威圧的であって、ヘンデルのオルガン曲は、大曲(オラトリオやオペラ)の演奏会の休憩タイムの「息抜き用」だという。使用するオルガンも異なるそうな。要するに用途・目的・楽器が全く違っていたんですね。

いやあ、勉強になったなあ。ははは。

ところでヘンデルさんのオルガン協奏曲の多くに、「アド・リビトゥム」と記載の楽章が登場します。これが面白いんですねえ。アド・リビトゥムとは「アド・リブ」のこと。つまり楽譜はなく(あってもアウトラインのみ)、演奏者の即興に委ねられているんです。もちろん作曲された当時は、鍵盤楽器の名手だったヘンデルさん自身がアドリブで弾いたわけです。何を言いたいかつうと、作曲家と演奏家のシゴトが完全に分離した現在において、アドリブ演奏を求められ見事にその期待に応えられるクラシック演奏家が、いまはどれだけいるのかねえ、という話。

ヘンデルさんのオルガン協奏曲は、演奏者に、演奏能力だけでなく、メロディセンスと楽曲全体のバランス感覚までを問う厳しい試練だとも言えますね。ちなみにトン・コープマンさんのオルガン演奏は、その点もバッチリ!なのであります。ハイ。

本日は以上でお終いっ。

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ワレリー・ゲルギエフさん指揮 PMFオーケストラの東京公演(2017年8月1日)へ行った話 [クラシック音楽]

10日ほど前、ロシアの名匠ワレリー・ゲルギエフさん指揮によるPMFオーケストラの東京演奏会を聴きにいきました。2017年8月1日(火)、会場は上野にある東京文化会館であります。

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クラシック音楽ファンならゲルギエフさんはご存じでしょうけど、PMFオーケストラってなに?と疑問に思うかもしれませんね。

マリインスキー歌劇場を本拠地にベルリン・フィル、ウィーン・フィルなど名だたる一流オケを指揮するゲルギエフさんが登場するからには、PMFオーケストラは凄腕メンツ集団か?と想像するやもしれません。そうではございません。PMFオーケストラは世界中から選抜された若手奏者が、7月の札幌で1か月間の教育(合宿)を経て演奏を披露する「研修成果オケ」なのであります。などというワタクシの拙い説明よりPMF(パンパシフィック・ミュージック・フェスティバル)HPの文章を抜粋したほうが早いですな。

=====以下、PMFのHPより転記=====

世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭 パシ フィック・ミュージック・フェスティバル

パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)は、20世紀を代表する指揮者、作曲家のレナード・バーンスタインによって1990年に札幌に創設された国際教育音楽祭です。これまで四半世紀にわたり、世界中に延べ3,300人以上の優秀な音楽家を輩出してきました。

PMFの中心は、世界を代表する音楽家を教授陣に迎え、オーディションで選ばれた世界各地から集まる若手音楽家を育成する教育プログラム「PMFアカデミー」。豊かな才能を持つアカデミー生たちは、毎年7月の約1カ月間、教授陣から高い技術と豊富な経験を受けつぎ、音楽を通じた国際交流、国際相互理解を深めています。教育の成果は、札幌をはじめ各地で開催される演奏会で広く披露されます。特に、アカデミー生により編成される「PMFオーケストラ」は、世界トップレベル・アジア随一のユースオーケストラとして、毎年多くの聴衆を魅了しています。

===== HPからの転記おわり ======

以上がPMFオーケストラの紹介でございます。では8月1日の東京演奏会について書きます。プログラムは前半がワグナーの歌劇「タンホイザー」序曲と、ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲1番」。休憩をはさんだ後半はシューベルトの交響曲8番(昔は9番)「グレイト」という王道系であります。

と前置きが長いわりにナンですが演奏へのコメントは今回は「無し」とし、応援のエールのみといたします。

若手のみなさん、頑張っておられましたね!

これからも頑張ってくださいね!

良いアーチストになってくださいね!

そう、若手奏者が必死に頑張ってるのに、演奏ウンヌンなんぞ野暮を言っちゃいけません。名匠ゲルギエフさんのもと、音楽表現という大テーマへ前向きに取り組む姿勢、それだけで良いのです!(それにしてはチケット代が高いね、というツッコミもあるが、下世話な考えはNGだっ)。

そんなわけで、PMFオーケストラの演奏会へのコメントはこれでお終いっ!

というのも味気ないので、演奏とは直接関係ない話を書きます。ワグナー「タンホイザー」序曲を聴いていたら、歌劇「タンホイザー」を実演で観たくなりましたね。ベルリン・ドイツオペラの日本公演で観たのは10年以上も前。主役はルネ・コロさんだったなあ。エリザベト役の女性歌手が恰幅が良く(要するに太ってて)、彼女を手に入れたいと頑張る設定の主人公ハインリッヒへの感情移入が難しかったわなあ・・・と、そこ言っちゃいけないね。とはいえ、エリザベト役にはぜひとも痩身の美人をキャスティングしてほしいです、関係者の皆さま、お願いっ!

次に指揮者のワレリー・ゲルギエフさん。実演を拝見するのは3度目です。初めての公演は、10年以上前のプロコフィエフ、バレエ「ロミオとジュリエット」(横浜にて)。演奏会形式ではなくバレエ公演で最高に感動しました。私は、バレエというとチャイコの「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」よりも、プロコフィエフの「ロミ&ジュリ」が好きなんじゃ~。

うむむ、PMFオケの演奏会をきっかけに、オペラとバレエの公演を観たくなる予想外の展開です。そうだ、オペラならリヒャルト・シュトラウス「サロメ」を観たいなあ~。でも、サロメ役の歌手が恰幅良かったらどうしよう。ベーム指揮ウイーン・フィルの映像(DVD)でサロメを演じたストラータスさんの魅力的な容姿が、ワタクシの脳内に刷り込まれてますので、太ったサロメには耐えられない・・・などと別方向へ期待と懸念が膨らんだところで、今日はお終いっ。

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チョン・ミョンフンさん指揮 マーラー交響曲2番「復活」の熱いステージに大興奮! [クラシック音楽]

2017年7月21日(金)、新宿初台にあるオペラシティに行ってきました。このコンサートを聴くためです。

東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会。

世界的マエストロ、チョン・ミョンフンさん指揮によるマーラー作曲交響曲2番「復活」であります。

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ワタクシ、この楽曲はコンサート(実演)であろうと、CD(録音)であろうと、オーケストラがどこであろうと、指揮者が誰であろうと、基本、なんでも満足しちゃうのであります。それほど愛しているのであります。初めて聴いた15歳のときから、40年間も惚れ続けてます。エラソーになりますが、人間には、こうした「全面的に好き!」な音楽が、せめて1曲は必要だと思う。

ちなみに世間のヒトたちは、分かっている楽曲に対するほど、やたら細かい指摘をはじめて、あの箇所の演奏がどーの、その指揮がどーの、と重箱の隅をつつく比較論を展開しがちです。玄人(くろうと)っぽいけど、そーゆーの、しょせんは虚栄心の表れにすぎないと思う。評論家を気取ったって無意味であって(つうか、チケット代がもったいない)、好きなら四の五の言わずに、その音楽世界に浸ればよいのであります。もちろん、あまりにも演奏がヘタとか、指揮者が奇矯な解釈しすぎ、という例外を除いてのハナシではありますが。

余計なことをいろいろ書いちゃいましたが、本題に戻ります。

7月21日の、マエストロ・チョン・ミョンフン指揮によるマーラー「復活」についてです。オケに加え合唱と女声ソリスト2名を要する、90分のヘヴィーな曲。ややもすれば、まとまりなく大騒ぎして終わりました、つう体になりがちですが・・・

と書くと、そのあとの文章は「この日の演奏はそうではなかった」が続くと思うでしょう。ところがドッコイ、誤解を恐れずに言えば、この日の演奏、まさに、しっちゃかめっちゃかの大騒ぎ、だったのであります。

その点こそが素晴らしかった、と思うのであります。

1990年代あたりから急激にマーラーの交響曲がポピュラーになり、マーラー演奏は洗練の一途を辿ってきたように思います。本来は、「イビツ」で「とりとめがなく」それゆえ得体のしれないエネルギーをムラムラと発散させていた曲を、聴きやすく面取りしてナンボ、みたいな。

チョン・ミョンフンさんは、そんな流れに抗うかのように、きれいな(余計な)化粧は施さずに、楽曲まんま、どどーんと提示する豪快ストレート勝負であります。それゆえ、過去に聴いたどの「復活」よりも面白く、しかし演奏が破綻しかけるスリリングな場面もあり、それが実演ならでは、の醍醐味となっています。

コンサート(実演)というものは、これくらいやって良いのです。キズのない優等生的演奏なら、自宅でCDを聴けば十分であり、ワタクシは、そんなもの実演に求めちゃいないのであります。

チョン・ミョンフン先生!そして、熱演を繰り広げた東京フィルの皆さま!ありがとうございました。

いやあ、楽しかった。90分間が、ほんと、あっと言う間でした。


そうそう、チョン・ミョンフンさん指揮によるマーラー「復活」は、ソウルフィルとのCDも出ておりますね。未聴ではありますが興味がわいてみました。とはいえ、当曲CDをすでに23セット保有しているワタクシ、さすがにこれ以上、同じ曲のCDを買うことに抵抗があります・・・とほほ。

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台風で疲れた夜に、ベートーヴェン「七重奏曲」、ウエーバー「クラリネット五重奏曲」の渋い演奏が心地よし。 [クラシック音楽]

本日(2017年7月4日)は台風3号が日本に接近、各地で大雨を降らせております。

ワタクシ、昨日(3日)は北海道の札幌出張、今朝、新千歳空港から伊丹空港へと飛び、今日は神戸で打合せでした。刻々と台風が接近する関西地方。あんのじょう午後から豪雨となり、こりゃあヤバい!と夕方5時に会議を終えるや、三宮で酒も呑まず、JR新神戸駅へ直行します。

台風の大雨or強風で東海道新幹線が止まるまえに東京へ着かねばなりません。幸いダイヤどおり運行し、21時には東京駅へと到着。後から知ったのですが、私の東京着のあと、静岡界隈で東海道新幹線は止まったらしい・・・おお危機一髪じゃあ。

ところがドッコイ(死語?)ホッとしたのが悪かったか、自宅へ帰るべく都営浅草線(地下鉄)宝町駅へ行くと、なんとまあ!人身事故で運行がぐちゃぐちゃなのです。原因が台風ではなく人身事故とは。むむむ。なかなか来ない電車、そのうちホーム上にお客さんがあふれてきます。これじゃあ電車が来ても満員で到底乗れそうにないぞ。

切り替えの早いワタクシ、都営浅草線を諦めて、雨に濡れながら銀座線の京橋駅へ移動です。銀座線で上野まで出て、そこから京成線へ乗り換えてぇ・・・と、いつまでも関東ローカルなネタを続けてもしょうがないですな。要するに、苦心惨憺して、やっと家に着いた、という報告です。(まとめると話は簡単でしたな)

北海道~関西での出張より、夜の都内移動で疲れてしまった。はああ~~。

というわけで家に着くなりガーッとビールを飲み、オーディオの前にどかんとすわり、さて、このモヤモヤ気分にはどんな音楽を聴くべきか?とCD棚から選んだのがこのディスク。

ベートーヴェン「七重奏曲」と、ウエーバー「クラリネット五重奏曲」がカップリングされたオワゾリール・レーベルの1枚。エンシェント管メンバーによる古楽器演奏で録音は1990年です。当時(27年前)は、先鋭的とさえ評された演奏が、ここ20年間あまたの古楽器演奏を知った耳に、古色蒼然の「渋い味」すら感じさせます。

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今となっては、この演奏(CD)を高く評価する人は皆無でありましょう。しかし!

ワタクシは、この演奏が好きなのだあっ!(思わず力が入りました)

どこか達観したような落ち着き、それが聴いてて安心するんですなあ。全体としては地味で微温的ながらも、ときおり顔を出すキラッと光る瞬間がステキだと思う。

昨今流行りの攻め一辺倒の高カロリー演奏は、それはそれで良いんだけど心身疲れた(ちょっと大げさかな)台風の夜には、そんなもん聴きたくないねえ。ああ、この曲は良いなあ、と思わせるフツーで地味でも堅実つう、こうゆう演奏が今夜のワタクシの求めるところであります。

いろんなゴタクを並べたけど、このCDの目玉は、名手アントニー・ペイさんのクラリネットの音色で決まりでしょう。ペイさんの節回しは桃源郷に住む仙人かあ、つう世俗超越の技なのであります。

ダラダラ記事になってしまった。すいません、とハナシをまとめたところで今日はお終いっ。パカー!(=じゃあね!)

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ル スコアール管弦楽団 第42回演奏会。ストラヴィンスキーとニールセンを、見事に演奏しきった力量と気合に感動です。 [クラシック音楽]

昨日(2017年7月1日)、墨田区の、すみだトリフォニーホールでアマチュアオーケストラのコンサートを拝見しました。

都内を拠点とするル スコアール管弦楽団の演奏会です。年2回ペースで、今回が42回目の演奏会だけあって堂々たるものでした。「アマチュア」の語から想像する域を超えたハイレベルな演奏を聴かせてくださいました。

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いやあ、話がクドクて申し訳ないですが、各メンバーの演奏技術は本当に素晴らしいです。お世辞ではなくプロ・オーケストラの演奏と言われても、そうだよね!と思うほど。弦楽器は、鳴りといいメリハリといい文句のつけようがないし、アマ・オケの弱みといえる管楽器や打楽器も完璧と言ってよいです。

強いて難をいえば、音楽以外の本職を持つ皆様が、時間制約のなかで練習するためか、「合わせ」つまり楽器間のバランスがどうしても難しいですね。オケが強奏するなかで、どのラインを活かすか、となると、さすがに本職の職業音楽家に強みがありますものね。

ところで今回の演奏会。選曲がすごかったです。

前半は、ストラヴィンスキーのファイヤーバード=「火の鳥」全曲版。「ペトルーシュカ」「春の祭典」とともに彼の3大バレエ音楽の一角をなす代表作であり、かつ、20世紀以降に発表されたオーケストラ音楽のうちでも最大級の問題作といえます。私は、CDでは何種類か演奏を聴いてますが、実演は今回が初めてでした。

結論を言いますと、いやあ~感動しました~。「火の鳥」ってこんなに良い曲だっけ?と目からウロコ。

バレエ実演無しの「音楽のみ」ゆえ、50分の長丁場だと途中でダレるのでは?と懸念しましたが、とんでもございません。ル スコアール管弦楽団は、あるときは色彩豊か、あるときは激情をほとばしらせながら、弛緩のカケラもなくフィナーレへと流れこみます。これぞ「火の鳥」の名演。拍手拍手!

それにしても、なんつう奇妙キテレツな音楽だろう。。。昨今のクラシック音楽ファンは、こうゆう楽曲もベートーヴェンやモーツアルトと同じジャンル(=クラシック音楽)としてフツーに聴くのでしょうか。クラシック音楽を50年ちかく聴いてるオールド・リスナーの私は、若い頃の刷り込みゆえか、いまだ刺激的(率直に言えばヘンテコ)な音楽に聴こえます。ストラヴィンスキーやバルトークの音楽は大好きですけど、繰り返して聴く類ではなく数年に1度、たま~に聴くのが良いなあ、と個人的に思う次第ですな、はい。

おっと話が、脇へ逸れてしまいましたね。

ル スコアール管弦楽団、第42回演奏会の後半プログラムにいきましょう。うはあああ~おひょおお~(←興奮しすぎ?)ありがとうございます。選曲した方には感謝してもしきれません。ワタクシの大好きなこの曲だから、です。

ニールセン 交響曲第4番「不滅」であります。

デンマークの作曲家ニールセンが残した交響曲は全部で6曲あり、ワタクシにとってのTOP1が「第3番」、それに次ぐフェイバリットが「第4番『不滅』」であります。1位2位をつけたものの、どちらも私の偏愛曲です。

ル スコア―ル管弦楽団は、秀逸な管楽器軍団が、あの嵐のような冒頭の全強奏をガオーッとばかりに響かせるわけです。次に、いったいアナタは何者ですか!つうくらいのスゴワザのティンパニ奏者さん(女性)がバチをふるうわけです。続けて乱高下するジェットコースターばりのメロディを、合奏バッチリの弦がガシガシ弾き切るわけですから、こっちとしてはスカーッと「溜飲が下がる」。この日本語は、こんなときにこそ使う言葉であります。

当曲の最大の見せ所(聴かせどころ)といえば最終楽章でしょう。ステージに向かって左奥のティンパニと、右奥のティンパニ2名による「掛け合い連打」です。このパフォーマンスには、他奏者(弦、管)は分が悪い。フリージャズじゃあ、つうくらいの連打、いや乱打にクラシック音楽以外のジャンルならば観客総立ちで、ヤンヤヤンヤ盛り上がる場面でございます。

このノリを例えるならば、バディ・リッチとマックス・ローチのドラムスガチ対決か、アルバム「Drum Night at Birdland」のアート・ブレーキ―、エルヴィン・ジョーンズ、フィリー・リー・ジョーンズ、あと一人(名前忘れた)のドラム合戦!あるいはハードロック界の千手観音(←私が勝手に命名)こと故コージー・パウエルさんのスーパープレイ!はたまた超絶テクニシャンの神保彰さんか!?

・・・つうくらいの劇的ノリと興奮のなか、ニールセン「不滅」は幕を閉じたのでありました。パチパチ。。。

嗚呼、なんという良い曲。そして見事な演奏。気づけばホホを伝わる涙。ダウランド「流れよ、わが涙」・・・ちょっと今、思いついた連想。本論と関係なくってすいません。

ラ スコアール管弦楽団の皆さま、迫力あるステージをありがとうございました。そしてお疲れ様でした!


【蛇足】

CDマニアのワタクシが愛するストラヴィンスキー「火の鳥」のディスクはこれです。ジャケット写真は、ロシアの名指揮者ゲルギエフさんですが、浮浪者っぽい面相ゆえ、風景イラストに変えたほうが良かったと思います。このCDの演奏は、キッチリしすぎておらず、野性味と美しさが絶妙に同居している点で、とにかく飽きさせない。良い意味で「面白い」演奏です。カップリング曲がスクリャービンの交響曲という点もポイント高しだ!

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次に、ニールセン「交響曲第4番『不滅』」。定番としては、ブロムシュテットさん指揮サンフランシスコ交響楽団によるクールビューティな演奏ですけど、あえて別モノをチョイスしました。勢いあまってスゴイことになっっちゃてるディスクです。晩年のコリン・デイビスさんがロンドン交響楽団を指揮したライブ盤。またぞろ演奏と関係ないツッコミで恐縮ですが、これまたメカニックなジャケット・デザインには難を感じます。内容とあまりにも不一致だもん。CD製作にかかわる方々は、もうちょっとアートワークに、こだわってほしいもんですなあ。うぐぐ。。。

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「死」を想起させる音楽。スクリャービンの奥深さに遅ればせながら気づいた日。 [クラシック音楽]

ワタクシ、50代半ば過ぎのジジイゆえ、最近、知り合いの「死」との遭遇が増えてきました。

自分が若い頃は、亡くなる方といえば知り合いの親御さんや、ご退職された大先輩だったりでしたが、いまや、ごく歳の近い先輩、さらには同級生も亡くなり、こーゆーことを言うと日本では「縁起でもない」と言うけど、いや、まったく、自分も着実に死に近づいているな、と、当事者感ひとしおであります。

以前、当ブログで書きましたけど、ガンで亡くなった絵本作家、佐野洋子さんの名言「死ぬのは嫌じゃないけど、痛いのは嫌だ」が妙にワタクシのツボにはまるのです。そう、痛い、とか、熱い、とか、寒い、は勘弁してほしい。

死に関する名言はほかにもあります。「死と太陽は正視できない」という有名な箴言を残した17世紀の貴族ラ・ロシュフコーさんに、さらに皮肉が利いた名言があります。いわく

「死を解する人はほんの僅かである。人はふつう覚悟を決めてではなく、愚鈍と慣れで死に耐える。そして大部分の人間は死なざるを得ないから死ぬのである」(「箴言集」より二宮フサ訳)

あるいは、もっとクールにいわく、

「人を失って悲しいよりも惜しむ気持ちが強いことがある。その一方で、悲しいがその人を惜しいとはほとんど思わないこともある。」(同書より)

こりゃあ辛辣ですなあ。オレはどうか。死んだら自分はこの世にいないからどうでもいいか。悲しいとも惜しいとも思ってくれなくていい。まあ生きてるうちだから、こうして強気に言えるのかもしれないけど。

さて、本題であります。(って、今まではなんだった)

最近のワタクシ、自宅CD棚から、昔に買ったCDを引っ張り出して聴くのが好き。自慢じゃないけど(自慢だけど)、一生かかっても聴きとおせないほどの大量CDを買い込んでますから、選択肢は実に豊富。で、先般、なにげなくロシアのスクリャービン(1872年~1915年)のピアノ・ソナタ全集を、10年ぶりに聴いたのです。そして「うっ」と声が出ちゃいました。

スクリャービンの音楽ってこんなに凄かったの!?あわてて彼の作曲した交響曲(+協奏曲)のCD2枚を引っ張り出し再生すること2時間、今度は「おおおお~」と大声が出てしまいました。

なんといってもこのCDですね。交響曲第4番「法悦の詩(うた)」、ピアノ協奏曲、交響曲第5番「プロメテウス」がカップリングされた1枚。故ピエール・ブレーズさんがシカゴ交響楽団を指揮し、ピアノ独奏はアナトール・ウゴルスキーさん。指揮者もピアニストも、ちびまる子ちゃんのおじいさん的風貌ですが演奏は素晴らしい。調べてみると1996年録音で発売が1999年。発売後、すぐに買ったから、18年間、このCDは我が家の棚で眠っていたことになる。うーん不覚であった。

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と、抽象的なコメントばかりではいけませんね。スクリャービンさんはラフマニノフさんと音楽院の同級生だった方ですが、作風はまったく異なり、月並みにいえば「神秘的」であります。美メロ+起承転結のロマン派音楽からは完全脱却(ただし中期以降)し、得も言われぬ、むわわあ、とした雰囲気で攻め込んできます。その中途半端というか煮え切らない感じが、20年前の私のツボには、はまらなかったのでしょう。

しかし今は違う。エラソーに言わせていただくと今のワタクシ、スクリャービンの楽曲に、神秘的という漠然な印象ではなく、具体的に「死」や「終末」の臭いを嗅ぎ取るからです。マーラーが交響曲で描きだす大げさな「死」ではなく、もっと得体のしれないモノが、もやもやむらむらと「死」を醸しております。もちろん作曲者が意図したとは思いませんが、私にはそう聴こえる。

もう一枚のCD。スクリャービン交響曲第3番「神聖な詩」。リッカルド・ムーティさん指揮のEMI盤です。1989年録音。正直、この盤よりも良い演奏(のCD)は世間に出回っているのでしょうけど、私が保有する同曲CDはこれだけ・・・うーん、性に合わない演奏だけど曲は良いね。ここでも音楽から、じわーーっと、「あの世の感じ」が漂って、たまらんと思いました。ちなみにカップリング曲が、チャイコフスキーの管弦楽曲「ロミオとジュリエット」は違和感いっぱい。同じロシアだからって無理がないかあ。

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以上、「死を想起させる音楽」として、スクリャービンさん楽曲に堪能した1日でありました。

とってつけたようですが、この日、最初に聴いたピアノソナタ全集では、ピアノソナタ9番「黒ミサ」に渋い味があり、目からウロコでしたね。しかし曲のタイトルに「黒ミサ」って、どうなんでしょう。ああ、エコエコ・・・アザラク・・・。


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ブラームスの「ピアノ四重奏曲1番」は名曲だ!と改めて感じる東京国際フォーラムでの1日。 [クラシック音楽]

ゴールデンウィークから2週間も経った今更ではありますが、2017年5月6日(土)にクラシック音楽の祭典に行ったハナシを書きます。

首都圏在住のファンにすっかり定着した感のある一大クラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』」であります。ゴールデンウィーク後半5月4日~6日、会場は有楽町にある東京国際フォーラムで開催。東京のど真ん中で朝(10時)から晩(22時ころ)まで複数ホールを使い、延々クラシック音楽の実演が催されます。それも、数の多さだけではなく質だって一流。国内外の実力派アーチストが登場します。50代半ばのワタクシとしては、ヘヴィメタルの祭典「ラウドパーク」も捨てがたいが、やはりクラシック音楽方面へとココロは向かうのであります。

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と、前置きが長くなりましたが、今回、ワタクシが狙った公演はこれです。どどーーん。

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5月6日(土)朝10時開演。ハイドンのピアノ三重奏曲25番とブラームスのピアノ四重奏曲1番というプログラムです。演奏者の紹介は割愛させていただきます。

分かってはいるけど改めて楽曲の素晴らしさに感動しました。今年2017年のイベントテーマは「舞曲の祭典」です。室内楽曲はどうなる?と思っていたら、な~るほど、その手がありましたか。ハイドンのピアノ三重奏曲25番は別名「ジプシー・ロンド」で、ハイドンらしからぬ(?)終楽章のはじけっぷりが最高です。そして、ブラームス先生のピアノ四重奏曲1番は、シェーンベルクさんがオーケストラ・ヴァージョンに編曲したことでも有名。劇的かつ攻撃的な名曲であります。

実演を拝見して、もう、たまりませんね。感激です。とくにブラームス。ワタクシの愛する「ピアノ四重奏曲1番」、嗚呼、なんて良い曲なのだろう。ワタクシの最近の口癖=「オレはこの曲を知らないまま死ななくて本当に良かった!(まだ死んでないけど・・・)」が出てしまうね。演奏は、盛り上がるべき箇所をしっかり盛り上げてくれるツボを心得たもので、そこが嬉しい限りです。

ところで、演奏会場。いわゆるクラシック音楽用ホールではなく巨大教室にパイプ椅子を並べた仮設の体ですので、奏者の様子は見えづらいけど、音響はしっかりして問題なかったです。そして、会場を埋め尽くす観客の熱狂をみると、朝10時からこれだけの熱心なファンが集まるんだから、渋いジャンルの「室内楽」もまだまだ捨てたもんじゃあありませんな。

さて豆知識的な余談ではありますが今回のステージに登場したひとり、アレキサンダー・クニャーツフさんは国際的に有名なチェロ奏者(チェリスト)です。もちろん今回もチェロを弾きました。実は、彼はチェロだけでなく、オルガンも弾く「オルガニスト」と知ってびっくり。弦楽器と鍵盤楽器の両方のプロ奏者は珍しい。オルガン演奏のCD(バッハのゴルトベルク変奏曲)もリリースされており会場で販売されていました。下左はチェリストとしてのCD、下右がオルガニストのCDです。

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弦楽器と鍵盤の「二足のわらじ」といえば、ヴァイオリニストのユリア・フィッシャーさんが思い浮かびます。ピアノもプロ(録音あり)ですが、さすがに最近は本業(?)のヴァイオリンに絞って活動されているようで、ああ、残念だ・・・。美人は何を弾いても様になるのになあ、って、ヴィジュアルのほうかよ!ちゃんちゃん。

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